【最新版】圧倒的な展開力と持久力『蕾禍蟲惑魔』混成デッキの紹介

遊戯王OCG

2024年1月27日に発売された遊戯王OCGの新パックLEGACY OF DESTRUCTION
パックの表紙を初代主人公である遊戯のモンスター「ガンドラ」が飾り、サイレントソードマンやガジェットなど、原作ファンにとって嬉しいモンスターがリメイクされたことでも有名となったパックだ。
また、後攻捲りテーマとして新たな道を切り開いた現環境テーマの「天盃竜(てんぱいりゅう)」や、新規カードによって一躍環境テーマに上り詰めた「幻奏」、ライトロードやアンティークギアなど、古参歓喜のテーマ強化が目立ったパックでもある。

そんな群雄割拠なテーマが収録された本パックに新たなテーマが実装された。

 

「蕾禍(らいか)」である。

蕾禍は「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」で構成されており、その3種に関する効果や制約が科せられた、リンク召喚主体のテーマだ。「植物族」「昆虫族」をサポートするテーマは過去あったが、そこに「爬虫類」まで含めたテーマは今回が初。和風な見た目で、日本の妖怪のようなおどろおどろしい見た目はとてもかっこよく、イラストアドはかなり高い。

蕾禍は召喚権を使わずに特殊召喚出来るのが特徴で、手札次第では大量展開を行い、大型リンクモンスターを構えることが出来る。そして特筆すべきは、各効果に「種族縛り」しかなく「テーマ縛り」が無い。つまり「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」のテーマへの出張が出来るという事だ。特に「爬虫類族」は種族サポートが少ないので、「エーリアン」使いや「溟界」使いは涙を流したとか、しないとか。

現状はまだカードプールが少なく、単独で組むには少し心もとないため、出張前提で組んだ方が良いと考えている。どんなテーマと相性が良いか、過去のテーマを色々調べてきた。昆虫なら「ビートルーパー」、植物なら「アロマ」や「立花」なども良さそうだ。

模索した結果、一番相性が良いと思われる(個人の感想)「蟲惑魔」と組み合わせた「蕾禍蟲惑魔」デッキを紹介したいと思う。蟲惑魔と言えば罠を主体とした見た目が女の子の可愛らしいテーマが特徴だ(実際は昆虫などを捕食する実在の動植物がモデルとなっている。可愛い姿に騙されてはいけない)和風な妖と可愛い女の子のシナジーは、見た目的にも目の保養になりそうだ。

 

本記事では、「蕾禍」と「蟲惑魔」それぞれのテーマのカード紹介や、相性の良いカード、強みや弱点などもまとめてある。今後マスターデュエルにも実装されているだろうし、これから「蕾禍蟲惑魔」を組みたい人はぜひ参考にしてもらいたい。

 

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「蕾禍」カードの紹介

まずは「蕾禍」カードの紹介。下級モンスター3種、リンクモンスター4種、魔法1種、罠1種。そこから2024年4月の新規パックでモンスター1種、リンクモンスター1種追追加された。
どれも優秀な効果を持っているのでカードの使い方を含めて紹介していく。

 

蕾禍ノ毬首(ライカノマリコウベ)

このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは手札の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚できる。
②:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。「蕾禍ノ毬首」以外の自分のデッキ・除外状態の「蕾禍」カードを2枚まで手札に加える(同名カードは1枚まで)。その後、自分の手札を1枚選んで除外する。このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

蕾禍ノ毬首(通称ドクロ)は、「蕾禍」カードをデッキから2枚も持ってこれる、思わず目を疑うようなぶっこわれカードだ。「蕾禍」のカードプールが増えれば増えるほど強力になるため、初動カードとして3枚しっかり積んでおきたい。3種族を墓地に送ることで手札から特殊召喚出来るため、召喚権を使わずに展開が可能だ。本命の初動が潰された時にカバーする動きも強い。また、「レベル1」「攻撃力0」「植物族」という優秀なステータスを持っているため「ワン・フォー・ワン」「ピリ・レイスの地図」「ローンファイア・ブロッサム」にも対応している。
ちなみに公式から設定資料も公開されている。見た目完全にアンデッドだが、あくまで植物族である。

 

蕾禍ノ矢筈天牛(ライカノヤハズカミキリ)

このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは自分の除外状態の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体をデッキの一番下に戻し、手札から特殊召喚できる。
②:このカードが「蕾禍」LモンスターのL素材として墓地へ送られた場合、「蕾禍ノ矢筈天牛」を除く、自分の墓地のレベル4以下の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

武士とコオロギを悪魔合体したような見た目のモンスター蕾禍ノ矢筈天牛(通称カミキリ)。除外モンスターをデッキに戻すことで手札から特殊召喚する事が出来る。蕾禍テーマはモンスターを除外する効果が多数あるので、条件には困らないだろう。後述する「蕾禍ノ鎧石竜」で除外したモンスターを使えば、召喚権を使わずに2体のモンスターを並べることが出来る。
特筆すべきは②の効果で、自身を素材に蕾禍Lモンスターを特殊召喚した時、墓地の3種族モンスターを蘇生する事が出来るのだが、この効果は蕾禍モンスターでなくてもいい。特殊召喚時に効果を発動するモンスターを対象に蘇生すると無駄がない。
展開を広げることは出来るが、初動にはならない点とランク4が作れないため1枚採用。

 

蕾禍ノ鎧石竜(ライカノヨロイトカゲ)

このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは自分の墓地の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を除外し、手札から特殊召喚できる。
②:手札から昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を捨て、昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター以外の相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に戻す。

トカゲ戦車のような見た目の蕾禍ノ鎧石竜(通称トカゲ)は、墓地の3種族モンスターを除外して手札から特殊召喚する事が出来る。初動にはならないが、条件は難しくないため展開モンスターとしてはかなり優秀。レベル4なので今回混合するテーマ「蟲惑魔」との相性も良い。②の効果は発動自体はそこまで難しくないが、正直、全然使ったことが無い(ていうかこの効果の事を今まで忘れていた)。まぁ展開モンスターとして優秀なので、素材として割り切ってしまうのもアリ。守備も2300とレベル4にしてはかなり高いのも隠された特徴。隠された特徴多くない?
特殊召喚の条件も緩く、後述する蟲惑魔とランク4が作れるため3枚採用。

 

蕾禍ノ姫邪眼(ライカノヒメジャノメ)

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードを手札から捨てて発動できる。手札から昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を特殊召喚する。
②:このカードが手札・墓地から除外された場合に発動できる。このターンのエンドフェイズに、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターの種族の種類の数だけ自分はドローする。

新パックで追加された蕾禍レベル4モンスター。蛇のような見た目をしているが実は昆虫族。①の効果は自身をコストに手札の3種族モンスターを特殊召喚出来る。とは言え蕾禍は自身で手札から特殊召喚出来るため、他の種族に使うケースが多いだろう。特に蟲惑魔は自身で特殊召喚する術があまりないので、姫を使いエクシーズ・リンクと展開を繋げよう。②の効果は除外された時にエンドフェイズでドローする効果。種族の種類の数までなので最大3枚。蕾禍はとにかく手札消費が激しい。継戦能力が高いが手札が枯渇しがちな蕾禍にとって、非常にありがたい存在。除外も蕾禍を使っていれば容易に達成できるため、積極的に狙っていきたい。
現状で言えば上振れ札となるので、1~2枚採用となるだろうが、①の効果はレベル指定がないため、今後優秀な高レベル帯の蕾禍が実装された際は、相対的に姫の価値も上がる。

 

蕾禍繚乱狂咲(ライカリョウランクルイザキ)

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターの攻撃力・守備力は300アップし、それ以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は300ダウンする。
②:以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキから「蕾禍」モンスター1体を手札に加える。その後、自分の手札を1枚選んで捨てる。
●自分の手札・墓地・除外状態の「蕾禍」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。

声にして出して読みたい遊戯王カード2024年暫定第1位「蕾禍繚乱狂咲(ライカリョウランクルイザキ)」某死神マンガにでも出てきそうな永続魔法カードだが、効果は優秀。②の効果でデッキから蕾禍モンスターをサーチ、または墓地・除外からの蘇生。①の効果で3種族以外のモンスターと攻守600ポイント差をつけられる。
まさに、初動に良し・持続力に良しといった万能カード。蕾禍ドクロでサーチする事も出来るため、積極的に手札に引き込んでおきたいところなのだが、カミキリとトカゲを引いた方が展開力は上がるため、展開力か持続力どちらを取るかは手札と相談したい。

 

蕾禍大輪首狩舞(ライカダイリンクビカリマイ)

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族Lモンスターの種族の種類の数まで、相手フィールドのカードを対象として発動できる。そのカードを破壊する。
②:このターンに墓地へ送られていないこのカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドの表側表示の昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターが戦闘・効果で破壊された場合、このカードを除外し、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

蕾禍大輪首狩舞は、3種族のモンスターの数だけカードを破壊するオーソドックスなトラップカードだが、シンプルな効果ほど強いのは遊戯王カードの常。3種類は厳しいものの、2種類であれば比較的狙いやすいためガンガン破壊していこう。後述する蕾禍リンク3モンスターからサーチできる点も強い。②の効果は速攻性はないものの、発動自体はそこまで難しくない。墓地はカードの確認を怠ることも多いので、破壊してきた相手モンスターを不意打ちで1枚破壊してやろう。

 

 

ここからは「蕾禍」リンクモンスターを紹介していく。リンクは2~5で3種族のどれかに属している。初回からリンク5モンスターを用意してもらえたのはかなりの好待遇と言える。リンクモンスターの共通効果として、自分フィールドの3種族モンスターをデッキに戻すことで、墓地から蘇生することが出来る。これにより次ターン以降も継続して戦う事ができるのが蕾禍の強みだ。加えて全体的に攻撃力が高めのため、打点の低いテーマを補助する役目もある。殴り合いにも強いのだ。

蕾禍ノ武者髑髏(ライカノムシャドクロ)

昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターを含むモンスター2体
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。
①:自分の墓地の「蕾禍」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。

蕾禍展開のメインエンジンとなる武者とドクロを掛け合わせた姿をした名前そのまんまのリンクモンスター。①の効果で「蕾禍」モンスターを蘇生することが出来る。こいつを出すのにカミキリを素材にすることで盤面に3体のモンスターが並ぶので、②の効果を使い一気にランク5まで行くことが出来る、蕾禍展開力の要ともいえるモンスター。展開以外の効果は全くないが、②の効果で自身を蘇生した時も①の蘇生効果は使えるため、心置きなく展開の踏み台にしていこう。植物族なので、植物テーマに出張できる点も○。見た目も下級ドクロが成長した姿と思われる。
1点注意なのが、このモンスターのみ残存効果ではなく、誓約効果なので注意。①②の効果を使った前後でも制約が発生するため、昆虫族・植物族・爬虫類族以外の特殊召喚を行った場合、①や②の効果が使えなくなる。(他の蕾禍モンスターは効果を使う前であれば、その他の種族の特殊召喚は使える)

 

蕾禍ノ御拝神主(ライカノオオガミヌシ)

昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターを含むモンスター2体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の墓地から昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター2体を除外して発動できる。デッキから「蕾禍」罠カード1枚を手札に加える。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

墓地の3種族モンスターを除外することで蕾禍罠カードをサーチできるカマキリモンスター。現状サーチできるカードは蕾禍大輪首狩舞のみなのは少し残念。新パックで罠カードが増えることを期待したが、次回のお楽しみという事で。このカードを経由すれば手札を消費せずに妨害カードを構えられるので、先行の時はしっかりと経由しつつ展開しよう。

 

蕾禍ノ玄神憑月(ライカノクロカミツキ)

昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター2体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の墓地からモンスターを2体まで除外し、その数だけ相手フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。そのカードを破壊する。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

新パックで追加されたリンク3の蕾禍モンスター。カードモチーフは「カメツキガメ」なので、種族は爬虫類族となる。①の効果で墓地のモンスターを除外して相手のバックカードを破壊することが出来る。能動的に発動出来る点と墓地の除外モンスターはなんでもいいので、使い勝手が良い。後攻寄りの性能をしているため、先行盤面寄りの同じリンク3モンスターの蕾禍カマキリと使い分けよう。ただし、この効果は起動効果なので、着地狩りには注意。

 

蕾禍ノ鎖蛇巳(ライカノクサリガミ)

昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターを含むモンスター2体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がモンスターの効果を発動した場合に発動できる。このターン、お互いに手札のモンスターの効果を発動できない。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

相手モンスターの効果の発動をトリガーに手札のモンスター効果を封じることが出来る蛇姫様。人と蛇が組み合わさった姿はなかなかにセクシーで、人よっては癖にぶっささる見た目をしている。手札のモンスター効果というと、増殖するGや灰流うららがまず浮かぶが、手札誘発効果を封じるためには、一度相手のモンスター効果を通す必要があるため、初手に打たれた手札誘発を防げないのは中々に厳しい。またお互いのプレイヤーに影響するため自分の手札誘発も使えなくなるので発動タイミングは見極めたい。
しかしながら、先行展開が多い現代遊戯王にとって、手札からモンスター効果を発動できなくなるのはかなりきつく、テーマによっては機能不全になるケースもあるので馬鹿には出来ない。展開に余力があれば積極的に場に立たせたい。
余談だが、蕾禍のクオーターシークレット枠はランク5ではなくこの子だったりする。やはり可愛い女の子は正義という事なのだろうか。

 

蕾禍ノ大王鬼牙(ライカノダイオウガ)

昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター2体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手のデッキ・EXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。フィールドのモンスター2体を破壊する。
②:このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの昆虫族・植物族・爬虫類族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキの一番下に戻し、このカードを特殊召喚する。このターン、自分は昆虫族・植物族・爬虫類族モンスターしか特殊召喚できない。

蕾禍展開の最終地点。見た目と名前からモチーフは恐らくクワガタ(ダイオウヒラタクワガタという昆虫が実際にいる)。デッキからの特殊召喚をトリガーにフィールドのモンスター2体を破壊する。対象にとらなく相手ターンにも発動できるため、相手の展開を抑止する事が出来る点は先行制圧として優秀。ただ必ず「2体」を破壊する必要があるため、相手モンスターが1体の場合は自分のモンスターを選ぶ必要があるのは注意。とは言え1体で2体破壊は強く、打点も3000超えでかつ蕾禍特有の墓地蘇生も容易なため、蕾禍のエースモンスターとしては申し分なし。ちなみに蕾禍ノ毬首1枚と除外用の1枚さえあれば、蕾禍ノ大王鬼牙まで繋げることが出来る。
何気に素材2体で出せるリンク5モンスターとしては初。蕾禍デッキ以外でも昆虫族デッキ全般での活躍も期待できる。

 

「蟲惑魔」カードの紹介

次に「蕾禍」と組む「蟲惑魔」カードの紹介だ。蟲惑魔は2013年4月に発売された「JUDGMENT OF THE LIGHT」でカテゴリ化されたテーマで、見た目女の子テーマということもあり、熱狂的なファンが多い(実際のモデルは虫や食虫植物だが)。「ホール」「落とし穴」の通常罠を駆使して戦うモンスター群を指す。種族は昆虫族か植物族であり、エクシーズモンスターとリンクモンスターが存在。下級蟲惑魔のレベルは全て4で統一されているため、蕾禍の鎧トカゲとのエクシーズ召喚も可能だ。召喚時と特殊召喚時で効果が異なるのも特徴なので、状況に合わせて使い分けたい。
先ほど伝えた通り蟲惑魔は実在の動植物がモデルとなっており、それぞれモデルとなった動植物によって、昆虫族か植物族かに分かれる。カードの使い方と一緒に由来についても紹介していく。

 

トリオンの蟲惑魔

①:このカードが召喚した時に発動できる。デッキから「ホール」通常罠カードか「落とし穴」通常罠カード1枚を手札に加える。
②:このカードが特殊召喚した場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動する。その相手のカードを破壊する。
③:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。

召喚時「ホール」「落とし穴」通常罠カードをサーチ、特殊召喚時相手フィールドの魔法・罠カードを破壊する効果を持つ。手札に通常罠カードがあれば、「ホールティアの蟲惑魔」をサーチすることで、リンク、ランク4エクシーズに繋げる事が出来るため、蕾禍と組み合わせると、かなり展開が伸びる(展開の詳細は後程説明)。召喚効果の罠サーチが優秀なので、召喚権はなるべくこの子ら蟲惑魔に使ってあげたい。蕾禍は自力で特殊召喚しろ。
トリオンの蟲惑魔の効果はターン1制限が無いため、墓地から蘇生させれば何度でも相手のバックカードを破壊できる。蕾禍はバック破壊手段があまりないので、トリオンのお世話になる事は多い。ちなみに②の効果は強制効果のため、相手のバックカードが無くても効果が発動し、セラの蟲惑魔の効果を発動できるのは覚えておくといいことがある。蟲惑魔の初動となるカードなので、3枚積んでおきたい。
このモンスターの由来は「アリジゴク」の英名「アントリオン」から来ている。アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫で落とし穴に落ちたアリなどを食べる昆虫だ。罠カードを扱う蟲惑魔の顔ともいえるモンスターである。

 

ランカの蟲惑魔

①:このカードが召喚した時に発動できる。デッキから「蟲惑魔」モンスター1体を手札に加える。
②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。
③:自分・相手ターンに1度、自分フィールドの裏側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。その裏側表示カードを手札に戻す。その後、手札から魔法・罠カード1枚をセットできる。

召喚時「蟲惑魔」モンスターをサーチする事が出来るので、好きな子を手札に呼び込もう。キノの蟲惑魔をサーチすればそのまま展開を伸ばすことが出来るので、初動にもなりえる。フィールド魔法「蟲惑の園」があれば、サーチしたモンスターをそのまま召喚出来るので、さらに展開をのばすことも可能だ。手札に通常罠カードが1枚あれば、ランカの蟲惑魔から展開する事も出来るので、多めに採用しておきたい。蟲惑魔主体の場合は3積み必須。
③の効果は伏せた罠カードを手札に戻し、またセットする事が出来る。最初は何に使うのかよく分からなかったのだが、ティオの蟲惑魔の除外効果のリセットや、伏せた罠カードを無理やり回収して、コストに使うといった運用も出来る。何事も一度触ってみないと分からないという教訓を教えてくれたありがたいモンスターである。
このモンスターの由来は「ハナカマキリ」。ハナカマキリはラン科の花に擬態する事で獲物を捕食することで有名で別名「ランカマキリ」とも呼ばれており、花のような姿をしている。

 

キノの蟲惑魔

このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドに「蟲惑魔」モンスターが存在する場合、自分・相手のメインフェイズに発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は昆虫族・植物族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。
③:自分の魔法&罠ゾーンの裏側表示カードはそれぞれ1ターンに1度だけ効果では破壊されない。

自分の場に蟲惑魔モンスターがいれば自分・相手のターン問わず手札から特殊召喚できるお手軽万能っ子。基本はランカの蟲惑魔やシトリスの蟲惑魔からサーチして展開する事が多いのだが、事前に手札に持っておけば、ハーピィの羽箒など相手の魔法・罠カード破壊効果にチェーンして手札から場に出して、破壊を防ぐといった奇襲的な動きもできる、生きるカードブロッカー。
ただしこの効果を使ってしまうと昆虫族・植物族しかEXデッキから出せなくなってしまうので注意が必要。EX限定なので、下級蕾禍の鎧トカゲは問題なく特殊召喚出来るのだが、リンク4蕾禍の蛇姫などは出せなくなる。
このモンスターの由来は「ヒカリキノコバエ」と呼ばれるハエの一種。このハエの幼虫はツチボタルとも呼ばれイラストの様に体を光らせ獲物をおびき寄せ捕食する。

 

ティオの蟲惑魔

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚した時、自分の墓地の「蟲惑魔」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
②:このカードが特殊召喚した時、自分の墓地の「ホール」通常罠カードか「落とし穴」通常罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードは次の自分ターンのエンドフェイズに除外される。
③:このカードは「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。

召喚時墓地の蟲惑魔モンスターを特殊召喚することが出来る。他の蟲惑魔に召喚権を使うケースが多いため、使う機会は少な目ではあるが、ランク4・リンクと展開する事が出来るので優秀。特殊召喚時は墓地にある「ホール」「落とし穴」罠カードをフィールドにセットすることが出来る。ホールティアの蟲惑魔の効果で墓地に送った罠カードをセット出来れば無駄なく効果が使える。次の自分のターンで使わないと除外されてしまうので、発動条件の厳しいカードは避けた方が無難。ランカの蟲惑魔の効果で一度手札に引き込むのが賢い蟲惑魔使い。
このモンスターの由来は「ハエトリグサ」で、葉に触れたハエなどの小動物を閉じ込め消化吸収する。ティオの蟲惑魔の英名が「Traptrix Dionaea」で、ハエトリグサの学名が「Dionaea muscipula」なので、ここから来ていると思われる。

 

プティカの蟲惑魔

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚した時に発動できる。デッキから「蟲惑の園」1枚を手札に加える。
②:このカードが特殊召喚した場合、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを除外する。次のスタンバイフェイズに、相手は自身の除外状態のモンスター1体を特殊召喚できる。
③:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。

召喚時にフィールド魔法「蟲惑の園」をサーチできる。蟲惑の園が場にあると蟲惑魔の召喚権を1つ増やせるので、さらに展開をすることが可能。特殊召喚時は相手フィールドの特殊召喚モンスターを除外することが出来る。墓地に送っておけばホールティアの蟲惑魔で蘇生、デッキに眠っていればセラの蟲惑魔の効果でリクルート出来るので、妨害が構えられるよう下準備をしておきたい。1点注意なのが、次のスタンバイフェイズに相手は除外モンスターを特殊召喚出来てしまう。この効果は、除外されていればどんなモンスターでも蘇生できるので、特殊召喚時の効果を再利用されたりしないようアフターフォローも忘れずに(過去に除外したバロネスの無効効果を使いまわされた経験あり)
このモンスターの由来は「ウツボカズラ」。壺状になった葉に消化液が溜まっておりその中に落ちた虫を消化し捕食する。2022年に新種として発見された「ネペンテス・プディカ」から来ていると思われ、土の中に捕食機能を持つ珍しい種類だ。

 

ホールティアの蟲惑魔

このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
このカードは手札から通常罠カード1枚を捨て、セットしたターンに発動する事もできる。
①:このカードは発動後、通常モンスター(植物族・地・星4・攻400/守2400)となり、モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
②:墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「蟲惑魔」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

発動するとフィールドにモンスターとして特殊召喚される罠カード。よくある罠モンスターと違い、特殊召喚後は罠カード扱いにならないためサイクロンなどで破壊されることが無い。「名前に蟲惑魔が付いている」「罠カード扱い」「レベルが4」「植物族」さらに通常罠カードを捨てることでセットターンに発動ができるため展開の補助が出来るなど、このカード1つでやれることが多すぎる、蟲惑魔界の十徳ナイフのような存在。「ホール」「落とし穴」罠カードはもちろんのこと、蕾禍の罠カードや汎用カードもコストに使えるため、3枚しっかり積もう。
②の効果は自分・相手のターン問わず、墓地の蟲惑魔モンスターを蘇生する効果。トリオンの蟲惑魔で相手の魔法・罠破壊や、プティカの蟲惑魔で相手のモンスター除外といった使い方が多いが、EXモンスターを蘇生するといった動きも出来るので、臨機応変に対応できるよう、墓地に蟲惑魔モンスターは多めに送っておきたい。

 

蟲惑の園

このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「蟲惑魔」モンスター1体を召喚できる。
②:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分の昆虫族・植物族モンスターは、それぞれ1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
③:自分フィールドのモンスター1体を除外して発動できる。自分の手札・墓地から「蟲惑魔」モンスター1体を特殊召喚する。

①の効果で蟲惑魔モンスターの再召喚が行える。蟲惑魔は召喚効果が強いので、どれで召喚しようと悩んだ時に手元にあると両方発動できるのですごい便利。ランカの蟲惑魔の効果で蟲惑魔をサーチしてセラの蟲惑魔をリンク召喚。サーチした蟲惑魔の効果を使えば、セラの効果を発動しつつ展開を広げることが出来る。該当カードはプティカの蟲惑魔からサーチするか、後述するネコーンの効果でも持ってこれる。
②の効果は昆虫族・植物族モンスターに破壊体制を一度付与するというもの。蟲惑魔の低い打点をカバー出来るだけでなく、素の打点が高めの蕾禍リンクモンスターにも付与できるため、より殴り合いに強くなれる。力こそパワー。
③は自分フィールドのモンスターを除外することで、蟲惑魔モンスターを特殊召喚できる効果。コストとなるモンスターを蕾禍モンスターにして、蕾禍繚乱狂咲で蘇生したりカミキリでデッキに戻せばコストもそれほど気にならない。

  

セラの蟲惑魔

Lモンスター以外の「蟲惑魔」モンスター1体
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:L召喚したこのカードは罠カードの効果を受けない。
②:通常罠カードが発動した場合に発動できる。同名カードが自分フィールドに存在しない「蟲惑魔」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
③:このカード以外の自分の「蟲惑魔」モンスターの効果が発動した場合に発動できる。デッキから「ホール」通常罠カードか「落とし穴」通常罠カード1枚を自分フィールドにセットする。

蟲惑魔モンスター1体を素材にリンク召喚出来るリンク1モンスター。リンク1というだけで強いのが遊戯王OCGの常。もし蟲惑魔が環境を取るような自体になった場合、真っ先に規制がかかるのがこのカードだろう(まずないと思うが)
②の効果で罠カードをトリガーに蟲惑魔モンスターと特殊召喚。③の効果で蟲惑魔モンスターの効果をトリガーに罠カードをフィールドにセット出来ると、蟲惑魔テーマのメインエンジンと言えるモンスターで蟲惑魔の力の8割はこのモンスターと言っても、過言ではない。特にホールティアの蟲惑魔との相性が抜群で、この2種のカードがあるからこそ、蟲惑魔テーマが中堅デッキの位置をキープ出来ているのだ。ちなみに③の効果はセット効果のため、灰流うららは効かない。そのため無限泡影で止めてくる人がたまにいるが、その時は気にせず展開を続けよう(①の効果)
このモンスターの由来は「モウセンゴケ」の学名「Drosera(ドロセラ)」から。葉の表面に生えている繊毛から消化酵素を含む粘液を出し、その粘着力で獲物を捕らえる食虫植物。

 

クラリアの蟲惑魔

昆虫族・植物族モンスター2体
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:L召喚したこのカードは罠カードの効果を受けない。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分が発動した「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードは発動後に墓地へ送らずにそのままセットできる。
③:自分エンドフェイズに、自分の墓地の「蟲惑魔」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

植物族・昆虫族2体で出せるリンク2モンスター。蟲惑魔縛りはないため出張採用も可能。②の効果は発動した「ホール」「落とし穴」罠カードを再度セットすることが出来る。これで罠カードの再利用が出来るが、罠カードを一度使った後となるので、その時点で優勢なケースが多く、クラリアの蟲惑魔の効果を存分に活用する前に勝負がついている事も。加えて③の効果はエンドフェイズに発動とするため、展開には使えない。初動からの動きを広げるのではなく、蟲惑魔の盤面をさらに強化するダメ押しの一手のような存在だと思っている。シトリスの蟲惑魔であれば素材0でも吸引効果が使えるため、蘇生させておくのもアリ。
このモンスターの由来は「ウサギゴケ」の学名「ウトリクラリア・サンダーソニー」から。根にある補虫袋から地中の虫を捕食する食虫植物。クラリアの蟲惑魔の見た目がウサギっぽいのもこの植物の見た目がウサギっぽいからだろう。

 

アティプスの蟲惑魔

昆虫族・植物族モンスターを含むモンスター2体以上
①:L召喚したこのカードは罠カードの効果を受けない。
②:自分の墓地に通常罠カードが存在する限り、自分フィールドの「蟲惑魔」モンスターの攻撃力は1000アップする。
③:1ターンに1度、自分フィールドの昆虫族・植物族モンスターの数まで、相手フィールドの表側表示カードを対象として発動できる。そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。その後、以下を適用できる。
●自分の墓地から通常罠カード1枚を除外し、対象の表側表示カードの内の1枚を破壊する。

蟲惑魔最上級リンクモンスター。自分フィールド上の蟲惑魔モンスターの火力アップと、相手フィールドカードの無効と破壊効果を持つ。今まで先行展開要素の強い蟲惑魔の中で、明確に返しのターンの反撃性能を高めたモンスターとなる。その握られた拳によって相手モンスターを破壊する。②の効果は蟲惑魔限定となるが全体の火力アップが出来るが、とはいえ蟲惑魔の最高火力がこのモンスターの2800というは如何せん心もとない。そこで「蕾禍繚乱狂咲」の出番。永続効果で攻撃力を実質3400まで上げることが出来る。力こそパワー。③で効果を無効にして殴り倒そう。ちなみにモンスター以外の永続魔法・罠やフィールド魔法も無効に出来るのはポイント。
蟲惑魔の展開力でアティプスまで繋げると、どうしても盤面がスカスカになりがちで、せっかくの無効効果を使いこなせないケースもある。そこで蕾禍の展開力を合わせる事で無効範囲を広げることが出来、ここでも蕾禍を組み合わせる意味が出てくるのだ。
このモンスターの由来は「ジグモ」の学名「Atypus(アティプス)」から。地下に穴を掘るタイプの蜘蛛。

  

フレシアの蟲惑魔

レベル4モンスター×2
①:X素材を持っているこのカードは罠カードの効果を受けない。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、「フレシアの蟲惑魔」以外の自分フィールドの「蟲惑魔」モンスターは戦闘・効果では破壊されず、相手はそれらを効果の対象にできない。
③:自分・相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、デッキから「ホール」通常罠カードか「落とし穴」通常罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。この効果は、その罠カード発動時の効果と同じになる。

先行ターンはフレシアを立ててエンドしたい、蟲惑魔先行盤面のエースモンスター。③の効果でデッキから「ホール」または「落とし穴」罠カードを墓地に送ることで、落としたカードの効果を使う事が出来る。5ターン以内にフレシアを特殊召喚出来れば、「墓穴ホール」によるニビルケアも出来るため、早いタイミングで場に出しておきたい。コストで罠カードを墓地に落としているため、うららも効かなく、EX蟲惑魔モンスターの共通効果として、罠カードの効果を受けなくなるので、無限泡影のケアも出来る万能モンスター。②の効果は蟲惑魔モンスターに耐性を付けるが、よくよく見ると自身には効果はないので、ちゃんとカードの文章を読まれるとあっさり落ちる。
このモンスターの由来は「ラフレシア」。ラフレシアはその大きな花から異臭を放ち、ハエなどを呼び寄せるが、あくまで花粉を運ばせるためであり、他の食虫植物の様に虫を食べる機構は無い。

 

シトリスの蟲惑魔

レベル4モンスター×2
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:X素材を持っているこのカードは、このカードがX素材としているモンスターと同じ種族のモンスター(このカードを除く)が発動した効果及び罠カードの効果を受けない。
②:このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。デッキから「蟲惑魔」モンスター1体を手札に加える。
③:元々の持ち主が相手となるモンスターが効果で、墓地へ送られた場合または表側で除外された場合に発動できる。その内の1体をこのカードのX素材とする。

②の効果で「蟲惑魔」モンスターをサーチできる。「キノの蟲惑魔」を引けばそのまま横に展開出来るし、蟲惑の園などで召喚権が余っていれば、「トリオンの蟲惑魔」などを呼び込むのもアリ。素材がレベル4×2体でテーマ縛りがないため、テーマ外から蟲惑魔モンスターを呼び込める万能蟲惑魔エクシーズ。蕾禍レベル4の鎧トカゲはこいつの為にある
③の効果は相手のモンスターを破壊した時、自身の素材に出来る吸収効果。その際①の効果で同種族のモンスター効果に対して、耐性を得るのだが、どちらかと言うと、墓地での効果利用を防ぐ使い方が強力。例えば相手ターンに「プティカの蟲惑魔」の効果で相手モンスターを除外。除外されたことで自身の素材に出来るため、墓地での発動を防ぐことが出来る。この効果はX素材が無くても使えるため、状況によっては素材0でも立っている意味はある。ちなみに攻撃力はエクシーズ蟲惑魔モンスターの中では一番高いので、ガンガン殴っていこう。
このモンスターの由来は「ムシトリスミレ」という食虫植物。葉の表面から消化酵素を含む粘液を出し、その粘着力で獲物を捕らえる。

 

アルメロスの蟲惑魔

レベル4モンスター×2体以上
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:X素材を持っているこのカードは罠カードの効果を受けない。
②:このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。自分の墓地から昆虫族・植物族のレベル4モンスター1体を特殊召喚する。
③:自分のカードの効果で相手モンスターがフィールドから離れ、墓地へ送られた場合または表側で除外された場合、このカードのX素材を1つ取り除き、その内の1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。

X素材を2体使うことで墓地から昆虫族・植物族レベル4モンスターを蘇生できる。蟲惑魔に限定していないため、どんなモンスターでも蘇生できるが、このデッキだと蟲惑魔以外のレベル4は大したモンスターがいないため、使い勝手はいまいち。加えて素材を2体使うためコストが重く、このカード以外で蟲惑魔モンスターを蘇生する方法は豊富、かつ③の効果も素材が無いと使えないため、他蟲惑魔エクシーズと比べるとどうしても優先度は低くなってしまう(いらない子とか言わないで)。ちなみにこのモンスターは昆虫族なため、後述する「アロマセラフィ―ジャスミン」の素材にはならないので注意(さらにいらない子疑惑が…)
このモンスターの由来は「アロメルス・デケマルティクラトゥス」。別名「拷問アリ」。樹上の枝に穴が開いた巣を作り、その巣に虫が止まると中にいたアリが一斉に穴から出てきて、獲物をかみ殺す(可愛い顔してエグイ)

 

その他のカードの紹介

「蕾禍」「蟲惑魔」以外に相性の良いカードをご紹介。展開中の種族縛りを考慮して基本的に三種族の中からチョイス。植物族は展開力が高く、出張性能もあるため様々なカードが採用できる。今回は採用を見送ったが、植物族の「サンアバロン」や、昆虫族の「騎甲虫(ビートルーパー)」や爬虫類族の「溟界」も蕾禍と相性がいいのでおススメ。
この辺りのカードに何を採用するかでデッキの個性が出てくるので、ぜひいろんなカードを触ってみてほしい。

 

アロマセラフィ-ジャスミン

植物族モンスター2体
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分のLPが相手より多い場合、このカード及びこのカードのリンク先の植物族モンスターは戦闘では破壊されない。
②:このカードのリンク先の自分のモンスター1体をリリースして発動できる。デッキから植物族モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
③:1ターンに1度、自分のLPが回復した場合に発動する。デッキから植物族モンスター1体を手札に加える。

「蕾禍」と「蟲惑魔」本来異なるテーマが、このカードのおかげでどちらのカードにもアクセスが出来るようになった。「友達の友達はだいたい友達」を地で行く万能植物リンクモンスター。①と③の効果は今回使わず、②の効果をフルに活用する。呼び出すモンスターは蕾禍のレベル1のドクロ、植物族蟲惑魔、ネコーンあたりが多い。ローンファイア・ブロッサムを経由することで、デッキ圧縮も出来る。
要求素材は植物族のため、どの蟲惑魔モンスターが植物族か覚えてないと展開をミスるので注意。後、矢印の先のモンスターをリリースするため、盤面の配置は気を付けないと、痛い目を見るぞ(経験者)

 

ローンファイア・ブロッサム

①:1ターンに1度、自分フィールドの表側表示の植物族モンスター1体をリリースして発動できる。デッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する。

植物族汎用モンスターと言えばコイツ。自身をリリースすることで好きな植物モンスターをデッキから特殊召喚出来る。全ての植物族テーマの初動となり得るためかなり強力なカードなのだが、とにかく誘発に弱い。うららや墓穴を当てられると、召喚権を使った上場に何も残らないので、出来れば初手発動は避けたく、誘発が飛びにくい途中経過での発動がおススメ。ある意味こいつを初手で出した時は、手札が悪い事の裏返しとも言える。とは言え効果が強力なのは間違いなく、カード名指定のターン1制限がないため、蘇生すれば何度でも効果が使える。頑張って効果を通そう。

 

ネコーン

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分のフィールドゾーンにカードが存在しなければ発動できる。デッキからフィールド魔法カード1枚を手札に加える。②:このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、自分の墓地のフィールド魔法カード1枚を対象として発動できる。そのカードの同名カード1枚をデッキから手札に加える。

①の効果で、特殊召喚時フィールドカードを1枚サーチできる万能モンスター。見た目がちょっと怖い。アロマセラフィージャスミンなど特殊召喚出来る手段は多いが、素引きしてしまったらどうしようもないので、素直に手札コストに使おう。植物族でレベル4なので素材としてのシナジーもあり、良い動きをしてくれる。

 

 

デッキレシピ紹介

これが自分が使用している「蕾禍蟲惑魔」のデッキレシピだ。
初動は「蕾禍ノ毬首」「蕾禍繚乱狂咲」「トリオンの蟲惑魔」「ランカの蟲惑魔」「ワン・フォー・ワン」「ローンファイア・ブロッサム」の計14枚。蟲惑魔初動の場合「通常罠カード」がそれぞれ必要になるため、純粋な1枚初動にはならないが、採用枚数も多いため、そこまで大きな事故にはならないだろう。落とし穴・ホール罠カードはその時の流行りに合わせて差し替えしてもよい。「狡猾な落とし穴」や「狂惑の落とし穴」が候補に挙がるか。

 

展開ルート

パターン①:蕾禍→蟲惑魔ルート

初手:「蕾禍ノ毬首」+3種族の内1枚+手札コスト1枚

最終盤面:蕾禍ノ大王鬼牙、フレシアの蟲惑魔、セラの蟲惑魔、蕾禍大輪首狩舞、ホール落とし穴罠カード、蟲惑の園
→大王鬼牙2枚破壊、フレシアの罠コピー効果、通常罠発動時セラの蟲惑魔efでプティカリクルートし除外、ホール・落とし穴罠カード、墓地のホールティアefでトリオン蘇生しefバック破壊、蕾禍大輪首狩舞で2枚破壊
計6妨害

ルート:
手札の3種族モンスターを墓地に送り毬首ss→毬首ef→矢筈天牛・鎧石竜サーチ手札コスト1枚除外→墓地の3種族モンスターを除外し鎧石竜ss→除外した3種族モンスターをデッキに戻し矢筈天牛SS→毬首と矢筈天牛で武者髑髏をLS→矢筈天牛ef毬首蘇生→武者髑髏ef矢筈天牛蘇生→武者髑髏と毬首でアロマセラフィ-ジャスミンLS→ジャスミンef矢筈天牛をリリースしてネコーンリクルート→ネコーンef蟲惑の園をサーチしそのまま発動→ネコーンと鎧石竜でシトリスXS→シトリスefランカをサーチ→ランカnsトリオンサーチ→シトリスを素材にセラLS→トリオンns・efホール落とし穴罠カードサーチ→セラefホールティアをフィールドにセット→手札のホール落とし穴罠カードをコストにホールティアss→セラefティオリクルート→ティオef墓地のホール落とし穴罠カードをフィールドにセット→ランカefセットされた罠カードを手札に戻し再セット(除外効果リセット)→ジャスミンとホールティアで御拝神主をLS→トリオンとティオでフレシアをXS→御拝神主ef墓地のモンスター2体を除外し蕾禍大輪首狩舞をサーチしセット→ランカをデッキに戻して武者髑髏蘇生→御拝神主と武者髑髏で大王鬼牙をLS

 

パターン②:蟲惑魔→蕾禍ルート

初手:「トリオンの蟲惑魔」+ホール落とし穴罠カード1枚+手札コスト1枚

最終盤面:蕾禍ノ大王鬼牙、蕾禍ノ鎖蛇巳セラの蟲惑魔、蕾禍大輪首狩舞、ホール・落とし穴罠カード2枚
→大王鬼牙2枚破壊、蕾禍ノ鎖蛇巳の手札誘発モンスター発動不可、通常罠発動時セラの蟲惑魔efでプティカリクルートし特殊召喚モンスター除外、ホール・落とし穴罠カード2枚、蕾禍大輪首狩舞で3枚破壊
計6妨害

ルート:
トリオンns・efホールティアサーチ→セラLS→ホールティアをセットして手札のホール落とし穴罠カードをコストにホールティアss→セラefティオリクルート→ティオef墓地のホール落とし穴罠カードをフィールドにセット→セラefホール落とし穴罠カードセット→セラとホールティアでジャスミンLS→ジャスミンefティオをリリースし、ローンファイア・ブロッサムリクルート→ローンファイア・ブロッサムef毬首リクルート→矢筈天牛・鎧石竜サーチ手札コスト1枚除外→墓地のセラを除外し鎧石竜ss→セラをデッキに戻し矢筈天牛ss→毬首と矢筈天牛で武者髑髏LS→矢筈天牛efローンファイア・ブロッサム蘇生→ローンファイア・ブロッサムefネコーンリクルート→ネコーンef蠱惑の園サーチしそのまま発動→武者髑髏ef毬首蘇生→ネコーンと鎧石竜でシトリスXS→シトリスefランカの蟲惑魔サーチ→ジャスミンと毬首で御拝神主をLS→御拝神主ef墓地のモンスター2体を除外し蕾禍大輪首狩舞をサーチしセット→ランカns・efキノの蟲惑魔サーチ→ランカefセットされた罠カードを手札に戻し再セット(除外効果リセット)→ランカと御拝神主で蕾禍ノ鎖蛇巳LS→シトリスでセラをLS→キノefで手札からss→キノをデッキに戻して御拝神主蘇生→御拝神主と武者髑髏で大王鬼牙をLS

 

両ルート共に1枚初動は難しいが、条件はそこまで高くないので、かなりの妨害数を構えることが出来る。最悪、毬首1枚あれば、大王鬼牙と蕾禍大輪首狩舞は構えられるので、最低でもそれだけは狙いたい。

ちなみに、両ルートと共に手札消費がかなり激しいため、返しのターンでの反撃がリソース不足になるケースも少なくない。その場合は、毬首のサーチ先を、蘇生・サーチ効果の「蕾禍繚乱狂咲」やドロー効果の「蕾禍ノ姫邪眼」に変えるのもアリだ。多少妨害数は減るが、次ターン以降の動きも意識して展開しよう。それらのカードが既に手札にある場合は、全力で先行盤面を築くべし。

 

デッキの強み

ここでは蕾禍に蟲惑魔を加えたこのデッキの強みについていくつか紹介する。

継戦能力の高さ

一番の強みは、継続して戦う能力の高さだろう。蕾禍リンクモンスターが墓地から蘇生効果を持っており、一度出してしまえばモンスター1体で蘇生が出来るため、次ターンからも続けて戦うことが出来る。蟲惑魔自体も罠カードを駆使しながらコントロール気味に戦う事を得意としているので、お互いにシナジーがある。蟲惑魔は全体的に打点が低めだが、蕾禍の上級リンクモンスターや永続魔法で全体の火力を上げる事が出来るので、蟲惑魔だけだと難しかった返しのターン1キルも狙える。

召喚権の温存

蟲惑魔は召喚効果が強いので、なるべく召喚権を充てたいが、どうしてもそこに手札誘発を狙われがち。一方、蕾禍は召喚権を使わずに展開が可能なので、蟲惑魔を囮に使いつつ、蕾禍で展開を伸ばすという事が出来れば、誘発の貫通力も上がる。蟲惑魔は最悪セラの蟲惑魔さえ召喚出来れば、次ターン以降も戦う事が出来るので、セラを構えつつ蕾禍で展開し、罠カードをセット。次ターンで罠カードの発動から、蟲惑魔展開を行うというルートも取れる。

破壊以外の妨害

蕾禍の効果はほとんどが相手のカードを破壊となっているため、相手のデッキ次第では対処が難しい場合がある。そこで蟲惑魔による妨害やホール落とし穴罠カードの無効効果を使う事で、蕾禍では対処できない破壊以外の妨害を構えることが可能だ。相変わらず魔法・罠カードに対しては無力ではあるが、ランク4「六花聖ストレナエ」からの「神樹獣ハイペリュトン」を構えることで、対策を取ることも可能だ。EXの枠と相談して採用を決めよう。

 

デッキの弱み

一方でデッキの弱みについてもいくつか述べておきたい。

種族縛りによる汎用カードが採用しにくい

蕾禍蟲惑魔はそのデッキの特性上、植物族・昆虫族・爬虫類族以外でデッキを組みにくく、「アクセスコードトーカー」や「アポロウーサ」など汎用リンクモンスターを採用しにくい。縛りが付くのは「キノの蟲惑魔」の手札からの特殊召喚効果と、蕾禍の「蕾禍ノ毬首」のサーチ効果と、蕾禍リンクモンスターの墓地蘇生効果。キノは爬虫類族がEXから出せなくなるので上記三種族であっても発動タイミングは注意。とは言え、効果発動以前であれば、種族縛りが付かないので上手くやれば採用も可能だ。(上でも説明したが、蕾禍ノ武者髑髏のみ効果を使う前から制約がかかる)

増G受けが悪い

展開系デッキの宿命ではあるが、「増殖するG」が通ってしまった後の対策札が乏しい(うららや無限泡影といった妨害1枚程度であれば貫通も出来るが)。最悪、蟲惑魔nsからのセラの蟲惑魔さえ立てて罠カードが伏せられば1~2妨害くらいは可能なので、ドロー1枚で妨害を構えよう。それすらも難しい場合はバグースカでお茶を濁すしかないので、相手がリンク主体テーマでないことを祈りつつ、相手にターンを返そう。

 

以上が「蕾禍蟲惑魔」デッキの紹介だ。蕾禍は登場しても日も浅くまだまだカードプールも少ないが、これから新規が増える可能性も十分にあり、新弾での強化が楽しみなテーマだ。そして何より、植物族、昆虫族、爬虫類族であれば無理なく採用が出来るので、これらの種族の汎用的なモンスターが採用されるたびに、「実質蕾禍強化」と言われる日が続くだろう。今後が楽しみなテーマなのでぜひチェックしてもらいたい。

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