【コラム】自分がオープンワールドを嫌う5つの理由を挙げてみた。

コラム

自分は「オープンワールド」のゲームが苦手だ。誤解のないよう言わせてもらうと「嫌い」な部類に入る。

「オープンワールド」とはどんなゲームか。細かい定義の違いはあれど総じて言えることは「移動の制限がない」「マップが地続きになっている」「目的地に対して自由に進むことが出来る」などだろうか。プレイヤーの好きなように遊べる「自由度」の高さが魅力となっており、昨今では流行していることもあってオープンワールドのゲームが次々と出ている。

 

ゲーム例として挙げるならば、

など、これ以外にもたくさんのゲームが発売されている。

 

上に挙げたゲームを含めオープンワールドのゲームをいくつか遊ばせてもらったが、最初は楽しんで遊んでいたものの、徐々に勢いが落ちてしまい、結局最後までやり切らないケースも多かった。

では、なぜそんなことになってしまったのか。自分は「オープンワールド」の何が苦手なのか、その理由を5つほど考えてみたので、それについて話させてもらう。

もし共感できるようだったら「わかるー」と心の中で頷いてほしいし、共感できないようだったら「はぁ?」とツッコんでもらいたい。

 

自由度が高すぎるゆえのストレス

オープンワールドの魅力は何と言っても「自由度」の高さだ。プレイヤーはマップ上の好きなところに行ってよく、攻略順番も決まってない。寄り道をたくさんしながら、物語を進めても良いし、いきなりラスボスに挑んでも良いケースもある。

プレイヤーごとに特徴が出るのがオープンワールドの良さなのだが、この「自由度」が高すぎる事が自分にとっては却ってストレスになってしまう。

オープンワールドはある程度マップを探索する事を前提としてゲームが作られている。その為何かを進めるためには、そのトリガーとなるものを探す必要があるので、それがスムーズに見つけられないと苛立ちが勝ってしまうのだ。そこをノンビリ探しながら進めるのが好きな人はいいかもしれないが、自分は「さっさと目的地に行きたいのにどこを進めばいいか分かりづらい」「とっととボスを倒して平和を取り戻さなきゃいけないのに、こんなのんびりしてていいのか?」とか余計なことばかり考えてしまう。

何をしてもいいという「自由度」の高さが、「何をしていいのか分から無い」というストレスに置き換わってしまうのだ。

 

例えば実生活においても同じことが言える。どこかに行こうとするときは、何か目的地があって行動するわけで、出来ればその目的地に早く着きたいもの。それをどこに行っても、どう進んでもいいと言われても「いやいや、とっとと目的地行きたいんですけど?」となるわけだ。

▲果てしなく遠い道のり

 

「移動」に時間がかかり過ぎる

オープンワールドはマップや建物の大きさがキャラクターの等身大に沿って作られている。なので、1km離れた距離を進もうとしたときは1km分ちゃんと移動しなくてはならない。となると、ゲームの世界そのものは違和感が無いように作られているため、当然町と町の間や目的地までの道なりはそれなりに距離が出てくることになる。町同士が歩いて1分の所にあったら冒険のしようがないからだ。

そうなると単純に移動にかかる時間が長くなる。ゲーム時間の大半が移動時間なんてものはザラだし、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」に限っては、ほとんどの時間が壁をよじ登っていたような気がする。ワープ手段等があれば便利ではあるが、大体のケースが一度その場所に行かないとワープ出来ない仕様になっているので、1回は必ず歩いてその場所まで行かなくてはならない。

遠くの方に目的地の町が見えたり、崖の上にボスがいる城が見えたりすると「今から歩いてここに行かなきゃいけないのか…」と始まる前から既にテンションが下がってしまう。

よりリアルな描写を目指したオープンワールドだからこそ起き得る障害だと思う。

▲あの山を越えるのに何時間かかるのだろうか。

 

目的地ありのゲーム設計

当たり前だが、どんなゲームにもゴールはありクリアはある。特にオープンワールドはRPGなことが多い為、ボスを倒して平和を取り戻すや、町で起きた不可解な現象を解決するなど、ポイントポイントに何かしら目的が用意されている。

オープンワールドと言えど、その法則からは逃れられない。必ず何かしらの目的地があって、それをクリアしていくことで、エンディングへと向かっていくのだ。どんだけ寄り道OKなゲームだったとしても、畑で農作業をやっているだけでは世界に平和は訪れないのだ。

つまり、目的の順番を自由に組み替えられはすれど、大本の目的自体は変わらず、そこに至るまでの経緯を自由に遊べますと言っていることに他ならないのだ。もちろん一切目的を達成せずに、ひたすら寄り道を繰り返し続けるゲームもあるだろうが、自分が今やっているゲームは「RPG」なのだ。RPGである以上、そのストーリーや攻略を楽しみたいのであって、寄り道をしたいのであれば他のゲームをやる。細かいミニゲームやサブイベントをクリアすることで、パーティーを強化して攻略するのであれば多少はあってもいいとは思うが、あくまでオマケで本筋はラスボスを倒すことだ。

今あるオープンワールドの多くが「RPG」である以上、目的地ありのゲーム設計になっているので、それ以外の自由度の高さが余計な贅肉に感じてしまうのだ。

▲とっととボスを倒したい時もある。

 

シームレスな切り替えによる抑揚の欠如

オープンワールドは世界を旅している没入感を大事にしているため、必要以上に場面の切り替えを行わない。町に入る時に画面が切り替わったりしないし、敵と戦う時もそのまま戦闘シーンに移行する。これは主にアクションゲームタイプのオープンワールドに多い傾向だが、場面切り替えを行わずにシームレスに行うことで、読み込みなどのストレスを感じることなく遊ぶことが出来るわけだ。

この一見良さそうに思える要素が、自分にとっては少し残念に思うことがある。シームレスに移行するということは、それだけ「抑揚」が無くなるということだ。これは自分が過去王道のコマンドRPGが好きでやってきたからこそ思う事なのかもしれないが、例えば敵と戦う時、敵を倒した時、新しい町を訪れた時など、その場面を切り替えた瞬間というのは何かしら記憶に残るような演出が施されている。

分かりやすい例を言えば、BGMの切り替えだ。敵と戦ったり、倒した時に流れるBGMがないケースが多い。しれっと戦って、しれっと終わる感じだ。さすがにボスクラスと戦う時は専用演出はあることが多いが、自分としては場面が切り替わる時の演出、つまり「トランジション」がもっと欲しいと思っている。そういった音楽や演出は記憶に残りやすく、後から思い出す時にその時のシーンが鮮明に蘇ってくるからだ。

より現実味のある世界観をオープンワールドで表現しているのだろうが、自分が今遊んでいるのはゲームなので、もっと「非現実感」を味わいたいのだ。現実に新しい町に訪れても当然BGMが流れるわけもないが、そこはゲームだからと楽しみたいのである。

▲戦闘時にBGMを変えたりなど、飽きさせないような工夫をしているケースもある。

 

流行りに乗っかっただけのミスマッチ感

過去シリーズではオープンワールドでは無かったゲームも、最新作ではオープンワールドで発売されたものもいくつかある。恐らくオープンワールドだと発表することで商品を魅力的に見せ、作品のアピールポイントとしたいのだろう。

しかし、何でもオープンワールドにすればいいという物ではないと思う。オープンワールドはその「自由度」が売りなのであって、自由度を求めていないゲームは却って足を引っ張るだけのように思える。

オープンワールドはやれることがたくさん増えるので、当然全体から見ると1つに当てられる時間は相対的に短くなってくる。そうなるとそのゲームで本当に見せたかった物が薄れて印象に残らなくなってしまうのだ。

オープンワールドだからそのゲームで遊ぶわけではない。オープンワールドはあくまで表現の1つであって、ゲーム自体に魅力があって、その表現方法にオープンワールドがあっているから採用するのだ。確かに巷では流行っているし、商品の「売り文句」になることは間違いないと思うが、本当にそのゲームに合っているのかは考えてもらいたいなとは思う。


 

 

いかがだっただろうか。共感出来たところもあれば、全く共感出来なかったこともあるだろう。ただあくまで自分はこう思ったというだけで、それを他人に強要する気は毛頭ないしゲームは個人が好きに楽しむということで良いと思う。

ただ、個人的に思うことは、世の中に色んな娯楽が溢れている中で、1つのゲームに掛けられる時間は限られている。だからこそ遊ぶゲームは集中して堪能したいし、なるべくゲームメーカーさんが推すところを楽しみたいと思っているので、極力無駄は省いて遊びたい。効率重視で余裕がないと思われるかもしれないが、たくさんのゲーム遊びたいと思っている自分の我が儘だと思ってもらえて構わない。

コメント

  1. 匿名 より:

    同意っす

  2. 匿名 より:

    せっかちな人はオープンワールド苦手なことが多いね

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