【遊戯王OCG】ハリファイバー復活!?「水晶機巧」新規カードを解説

遊戯王OCG

2024年10月26日発売予定の新パック「SUPREME DARKNESS(スプリーム・ダークネス)」にて、「水晶機巧(クリストロン)」の新規カードの収録が発表された。

「水晶機巧(クリストロン)」水属性・機械族で統一されたテーマで、相手ターンにシンクロ召喚をすることが得意とするカード群だ。「水晶機巧」と言えば、現禁止カードの「水晶機巧-ハリファイバー」が思い付くが、ハリファイバー以降、長らくテーマカードが追加実装されなかったが、ここに来て5枚のカードが発表されたことで話題となっている。

 

「水晶機巧(クリストロン)」とはどんなテーマか

新規カードの詳細を見る前に、まずは「水晶機巧(クリストロン)」がどんなテーマかをおさらいしておこう。「クリストロン」自体はかなり昔のカードなので効果を良く知らない人も多いのではないだろうか。新規カードとの相性も兼ねて振り返っておこう。
「クリストロン」はメインデッキのチューナーと非チューナー、そしてシンクロモンスターで構成されており、それぞれ共通効果を持っている。

 

チューナーモンスター

メインデッキのチューナーモンスターは以下の共通効果を持っている

・相手のメインフェイズ及びバトルフェイズに発動
・特定の場所のチューナー以外のモンスターを特殊召喚し、自身と合わせてシンクロ召喚する効果

つまり自身とそれ以外のモンスターを使って相手ターンシンクロを行う事が出来るのだ。

 

その特定の場所はモンスター3種でそれぞれ異なる。

水晶機巧-クオン」(レベル1)…「手札」のモンスターを特殊召喚
水晶機巧-シトリィ」(レベル2)…「墓地」のモンスターを特殊召喚(シンクロ素材は除外)
水晶機巧-リオン」(レベル3)…「除外」のモンスターを特殊召喚(シンクロ素材はデッキ戻し)

なお、「水晶機巧-クオン」以外は墓地以外に素材が行くので注意。

 

チューナー以外のモンスター

一方でメインデッキのチューナー以外のモンスターは、レベル5の「水晶機巧-サルファフナー」を除き以下の共通効果を持っている。

・自分フィールドの表側表示のカードを対象に破壊し、「クリストロン」チューナーをリクルートする効果
(ターン終了時まで機械族シンクロモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない制約)
・墓地のこのカードを除外して発動できる「固有効果」

自身を含めた非チューナーモンスターを破壊し、チューナーモンスターをリクルートする事で、相手ターンシンクロの盤面を用意する事が出来る。

 

また墓地の除外効果はそれぞれ固有の効果を持っている。

水晶機巧-プラシレータ」(レベル2)…手札からクリストロン1体を特殊召喚
水晶機巧-シストバーン」(レベル3)…クリストロンモンスター1体をサーチ
水晶機巧-スモーガー」(レベル3)…クリストロン魔法・罠カード1枚をサーチ
水晶機巧-ローズニクス」(レベル4)…水晶機巧トークン1体を特殊召喚

なので、効果を使って各種素材やサポートカードを用意したり、除外された自身のカードを素材にすることも出来る。

 

ちなみに共通効果を持たないレベル5モンスターは「水晶機巧-サルファフナー」は、

・手札の「クリストロン」カードを捨てて自信を手札・墓地から特殊召喚する効果&自分フィールドのカードを破壊する効果
・破壊された時「クリストロン」モンスターをリクルートする効果

という手札消費はするものの召喚権を使わずに展開を行う事が出来る為、非常に優秀な効果を持っている。

 

シンクロモンスター

「クリストロン」シンクロモンスターは現状4種のカードが存在し、①妨害または展開効果②破壊時の効果を持っている。

水晶機巧-クオンダム(レベル4/チューナー)
①相手ターンにシンクロ召喚する効果。
②破壊された時、墓地のシンクロモンスター以外の「クリストロン」モンスターを蘇生する効果

水晶機巧-アメトリクス(レベル5)
①シンクロ召喚時相手の特殊召喚モンスターを裏側表示にする効果
②破壊された時、墓地のシンクロモンスター以外の「クリストロン」モンスターを蘇生する効果

水晶機巧-フェニキシオン」(レベル9)
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
①シンクロ召喚時相手のフィールド・墓地の魔法・罠カードを除外する効果
②破壊された時、このカード以外の墓地のモンスターを蘇生する効果

水晶機巧-グリオンガンド」(レベル9)
チューナー2体以上+チューナー以外のモンスター1体
①シンクロ召喚時素材の数まで相手のフィールド・墓地のモンスターを除外する効果
②破壊された時、このカード以外の除外状態の自分・相手のモンスターを蘇生する効果

 

レベル9モンスターのシンクロ召喚のハードルはかなり高いが、一度場に出せば非常に強力な効果を発動する事が出来る。無効効果が多いシンクロモンスターが多い中で、明確に相手の盤面に影響を与える効果はかなり強力だ。

 

リンクモンスター

現禁止カードの「水晶機巧-ハリファイバー」についても一応触れておこう。

①リンク召喚時手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する効果。
②相手のターンにこのカードを除外してEXデッキからシンクロチューナーモンスターをシンクロ召喚扱いで特殊召喚する効果

②の効果で相手ターンにシンクロ召喚出来るシンクロチューナーモンスターを出せれば、そのままシンクロ召喚を行い妨害などを行う事が出来るよう設計されている。水晶機巧-クオンダムや「フォーミュラ・シンクロン」などが該当するため、「水晶機巧」デッキの潤滑剤となる、はずだったのだが、使われる効果は主に①の効果でモンスターをリクルートする事で、リンク値を容易に伸ばすことが出来たことと、当時環境を席巻していた「スプライト」と相性が良すぎたため、敢え無く禁止カードに指定されてしまった。

 

新規カードの詳細

上記で説明した通り、「クリストロン」は相手ターンにシンクロを行う事で妨害を行うコントロール色の強いテーマとなっている。だが、初動札が無く専用の魔法カードも無かったため、いま一つ乗り切れてないテーマではあったのだが、それらが新規カードでどう変わったのか。早速詳細を見ていこう。

 

クリストロン・インクルージョン

永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、デッキから「クリストロン・インクルージョン」以外の「クリストロン」カード1枚を手札に加える事ができる。
②:自分の「クリストロン」モンスターはそれぞれ1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
③:墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「クリストロン」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

遂に「クリストロン」待望の魔法カード兼初動札が登場した。関連カードでは「クリスタルP」というカードがあったのだが、「クリストロン」名称が付かなかったため、初のテーマ内魔法カードとなる。

①の効果は発動時「クリストロン」カードをサーチする効果。必要なカードを何でも持ってこれるため3積み必須のカードだ。2枚目以降も③の墓地効果で使う事が出来るので、腐ることが無い。
②の効果は「クリストロン」モンスターに1度だけ戦闘で破壊されない効果を付与する効果。
③の効果は墓地の「クリストロン」モンスターを蘇生する効果。永続魔法なので墓地に行きにくいと思われるが、「クリストロン」カードはフィールドもカードを破壊する効果を持っているため、ハードルは高くない。特に同時実装される「水晶機巧-サルファドール」とは非常に相性が良い。

 

水晶機巧-サルファドール

レベル5 水属性
機械族/効果 ATK/1900 DEF/2250
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札・墓地に存在する場合、自分フィールドの「クリストロン」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、このカードを特殊召喚する。このターン、自分は機械族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
②:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。デッキから「水晶機巧-サルファドール」以外の「クリストロン」カードを2枚まで墓地へ送る(同名カードは1枚まで)。

「クリストロン」に属する上級モンスター。自身を特殊召喚する効果と墓地落とし効果を持つ。

①の効果は「クリストロン」カードを破壊して自身を手札・墓地から特殊召喚する効果。永続魔法「クリストロン・インクルージョン」でこのカードをサーチすれば、「クリストロン・インクルージョン」を破壊しつつ、召喚権を使わずにフィールドに出すことができる。
②の効果は「クリストロン」カードを2枚まで墓地へ送る効果。「クリストロン」モンスターを墓地に送れば①の効果で破壊した「クリストロン・インクルージョン」の墓地効果を使い、「クリストロン」モンスターの蘇生が出来る為、召喚権を使わずにシンクロモンスターを展開する事が可能。

 

水晶機巧-トリスタロス

レベル2 水属性
機械族/チューナー/効果 ATK/800 DEF/2000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手が効果を発動した時に発動できる。デッキから「水晶機巧-トリスタロス」以外の「クリストロン」モンスター1体を特殊召喚する。その後、それを含む自分フィールドのモンスターを素材として機械族Sモンスター1体のS召喚を行う。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。自分フィールドのSモンスター1体を破壊し、デッキから「クリストロン」モンスター2体を特殊召喚する。このターン、自分は機械族モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。

「クリストロン」に属する下級モンスター。イラストは「水晶機巧-ハリファイバー」をデフォルトしたような見た目をしているが、リクルート効果や相手ターンシンクロなど、まさに「ハリファイバー」のような効果を持っている。

①の効果は「クリストロン」モンスターのリクルート及びそのカードを含めたシンクロ召喚を行う効果。相手が効果を発動した時という緩い条件での展開が可能。シンクロ召喚先は「機械族」指定しかないため、「クリストロン」以外のがシンクロモンスターを呼び出すことも出来る。
②の効果は自分フィールドのシンクロモンスターを破壊し、「クリストロン」モンスター2体をリクルートする効果。シンクロモンスターはいなくなるものの、任意の「クリストロン」を呼び出せる効果は非常に強力であり、更なるシンクロ召喚も狙える。また破壊するシンクロモンスターを同時実装される「水晶機巧-エレスケルタス」にすれば、破壊時にそのまま蘇生されるため、実質ノーコストで効果を使う事が出来る。

 

水晶機巧-エレスケルタス

レベル7 水属性
機械族/シンクロ/効果 ATK/2600 DEF/2100
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがS召喚した場合に発動できる。自分の墓地・除外状態の「クリストロン」カード1枚を手札に加える。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
③:S召喚したこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。自分の墓地・除外状態の「クリストロン」モンスター1体を特殊召喚する。

新たに追加されたレベル7の「クリストロン」シンクロモンスター。丁度、同時実装される「水晶機巧-トリスタロス」「水晶機巧-サルファドール」からシンクロ召喚する事が出来る。

①の効果はシンクロ召喚時墓地・除外状態の「クリストロン」カードをサルベージする効果。除外状態のカードも拾えるため、墓地効果を使った「クリストロン」カードを狙うのもアリだろう。
②の効果は相手モンスターの攻守をダウンする効果。
③の効果はシンクロ召喚したこのカードが破壊された時墓地・除外場外の「クリストロン」モンスターを蘇生する効果。他の「クリストロン」シンクロモンスターと異なり、自身を蘇生する事も出来る為、先ほど説明した「水晶機巧-トリスタロス」の効果で破壊された時、そのまま蘇生し更なるシンクロ召喚を狙うことが出来る。

 

クリストロン・クラスター

永続罠
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの「クリストロン」カードは相手の効果では除外できない。
②:フィールドの表側表示カード1枚を対象として発動できる(自分フィールドに「クリストロン」Sモンスターが存在する場合、この効果の対象を2枚にできる)。「クリストロン・クラスター」以外の自分の墓地・除外状態の「クリストロン」カード1枚をデッキに戻し、対象のカードを破壊する。

「クリストロン」に属する永続罠カード。耐性付与効果とフィールドのカードを破壊する効果を持つ。

①の効果は「クリストロン」カードに除外耐性を付与する効果。「クリストロン」は破壊されることで効果を発動するため除外による除去を防げるのは非常にありがたい。
②の効果は墓地・除外状態の「クリストロン」カードをデッキに戻し、その数だけフィールドのカードを破壊する効果。デッキリソースを回復しつつ、自分・相手問わずフィールドのカードを破壊できるため、相手の妨害はもちろんのこと、自分の「クリストロン」カードを破壊して効果を誘発するといった使い方も出来る。

 

テーマ外のシンクロモンスターについて

「クリストロン」カード機械族・シンクロモンスターの制約が付くため、テーマ外以外のシンクロモンスターについてもいくつか候補上げておきたい。特に相手ターンにシンクロ召喚した時に効果を発動出来るモンスターだと尚良し。

 

アクセル・シンクロン」(レベル5)…相手ターンシンクロ

A・O・J カタストル」(レベル5)…闇属性以外のモンスターとの戦闘を一方的に破壊

超重剣聖ムサ-C」(レベル5)…墓地の機械族モンスターのサルベージ

甲化鎧骨格」(レベル6)…破壊耐性効果と全てのダメージを0にする

F.A.ライトニングマスター」(レベル7)…相手の魔法・罠カードの無効・破壊

碧鋼の機竜」(レベル9)…墓地のチューナーの数まで相手フィールドのカードを無効

騎士皇レガーティア」(レベル12)…ドロー/相手モンスターを破壊/戦闘破壊耐性

 

総括

今回実装される新規カードで、初動札・展開力・妨害力が向上し、テーマ内でも十分に戦う事が出来るようになった。またシンクロ召喚特有の連続特殊召喚をあまり行わないテーマのため、「増殖するG」や「マルチャミー・フワロス」に強く出れるというのは大きな利点だ。

1つ気になる点と言えば、今回実装される「水晶機巧-トリスタロス」「水晶機巧-サルファドール」にか機械族縛りしか制約がなく、シンクロ以外のモンスターもEXデッキから特殊召喚する事が可能だ。つまり、もしかしたらリンクモンスターである「水晶機巧-ハリファイバー」をエラッタした上での制限緩和が行われる可能性も無くはないだろう。10月に新たなリミットレギュレーションが制定されるため、この辺の動きにも注目しておきたいところだ。

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