2024年9月12日に登場した新パック「グレードフォースアドバンス」について、新規テーマ「蕾禍」が実装された。蕾禍は連続でリンク召喚することで展開をしていくテーマで、リンクモンスターの共通効果として「フィールドのモンスター1体をデッキに戻すことで墓地から蘇生する」効果を持っている。これによりリンク召喚の素材として墓地に送られたとしても容易に場に戻ることが出来る為、リンク値を伸ばすことが可能だ。
一方で「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」以外のモンスターを特殊召喚できない制約もつくため、必然的に純構築もしくはそれらの種族に準ずるテーマと複合する必要がある。
植物族であれば「アロマ」や「六花」、昆虫族であれば「ビートルーパー」や「ビー・フォース」、爬虫類族であれば「溟界」などがあるため、色んなカスタマイズのデッキが作れるのが特徴だ。
そこで今回は「蟲惑魔」と組み合わせたデッキを構築してみたので、こちらを紹介させてもらう。「蟲惑魔」は通常罠カードを駆使したビートダウン型のテーマであり、リンク召喚やエクシーズ召喚を行いながら盤面を構築していく。種族も「植物族」と「昆虫族」であるため、蕾禍と組み合わせても問題なし。ランクマッチでも戦えるため戦術なども踏まえて紹介していく。
ちなみにOGG用ではあるが、以前「蕾禍蟲惑魔」の記事を書いたのでこちらのリンクも記載しておく。この記事は各カード効果について詳細に書かれているので、より細かい情報を知りたい人はこちらを参考にしてもらいたい。
デッキについて
デッキレシピとデッキの特徴について紹介していく。
デッキレシピ
デッキの特徴及び戦い方
このデッキは「蕾禍」と「蟲惑魔」どちらでも戦えるようデッキを構築してある。なので、片方に誘発を打たれたとしても、もう片方のテーマで盤面を構築できることが特徴だ。両方のテーマの初動カードをなるべく多く採用し、どちらのルートからも展開が可能だ。ただし、「蟲惑魔」の場合は罠カードが1枚以上ないと展開が止まってしまう可能性があるので、罠カードが多めに採用している。
ちなみにこのデッキの特徴として、「蕾禍」「蟲惑魔」どちらから展開してももう片方のテーマにアクセスできるようになっている。詳細は下部の「展開ルート」を参照。
蕾禍初動
「蕾禍ノ毬首」3枚
「蕾禍繚乱狂咲」3枚
蟲惑魔初動(罠カード1枚必須)
「トリオンの蟲惑魔」3枚
「ランカの蟲惑魔」3枚
計12枚
「トリオンの蟲惑魔」など「蟲惑魔」モンスターに召喚権を使いスタート。蟲惑魔は通常召喚に妨害を打たれることが多い為、敢えてここに誘発を打たせる。ここで初動を止められたとしても手札の「蕾禍ノ毬首」は召喚権を使わずに特殊召喚出来るモンスターが多い為、そのまま続けて展開が出来る。その場合手札消費がかなり厳しくなるので、「蕾禍ノ姫邪眼」を絡めてカードリソースを増やしておくことが重要だ。
「蟲惑魔」は展開しなくても「セラの蟲惑魔」さえ場に出ていれば、相手ターンに妨害を行う事が出来るので、「蟲惑魔」を囮に使い「蕾禍」で展開していくのが理想的な展開ルートとなる。「蕾禍」の展開で「通常罠カード」「蕾禍大輪首狩舞」をサーチ出来る為、「セラの蟲惑魔」の効果を誘発できる点もシナジーがある。
採用カードについて
各テーマ及び採用枚数について紹介していく。どのカードを何枚採用するかでデッキの安定性は大幅に変わってしまうため、この辺りは慎重に調整していきたいところ。
蕾禍
初動となる「蕾禍ノ毬首」「蕾禍繚乱狂咲」は3枚ずつ採用。下級蕾禍の「蕾禍ノ矢筈天牛」「蕾禍ノ鎧石竜」は特殊召喚こそしやすいものの、初手で来ると腐る可能性が高い為1枚のみ採用。ただし、「蕾禍ノ鎧石竜」はレベル4であり、蟲惑魔との相性も良い為、複数枚採用は検討の余地あり。「蕾禍ノ姫邪眼」の特殊召喚効果は、自身を特殊召喚する手段を持たない「蟲惑魔」にとっては非常に魅力的だが、このデッキは手札消費が激しい為そちらの効果はほとんど使わず、毎ターンドロー効果を使っていく。リンクモンスターは自身を墓地から蘇生する効果を持っているため1枚で十分。罠カードの「蕾禍大輪首狩舞」は展開中にサーチしやすい為1枚のみ採用。
蟲惑魔
初動となる「トリオンの蟲惑魔」「ランカの蟲惑魔」は3枚ずつ採用。その他の下級蟲惑魔は1枚ずつ採用としているが、「キノの蟲惑魔」は唯一自身で特殊召喚する効果を持っているため、デッキに余裕があれば複数枚採用は検討の余地あり。蟲惑魔エクシーズモンスターは1枚ずつ採用。「アロメルスの蟲惑魔」が若干使いにくさがあるため、入れ替えるとすればこのカードとなるか。「セラの蟲惑魔」は除去された時のリカバーとして複数積みたいところだが、EXデッキがカツカツなのと、「蟲惑の園」や「ホールティアの蟲惑魔」からも蘇生が出来る為、1枚のみ採用。「ホール・落とし穴通常罠カード」は、「蟲惑魔」デッキの要となる「ホールティアの蟲惑魔」は3積み必須。ターン1制限がなく、どのデッキにも満遍なくささる「墓穴ホール」を2枚採用。「蟲惑の落とし穴」も採用しているが環境によっては他カードに変えてもいいだろう。
汎用枠
まず紹介しておきたいのが「アロマセラフィ-ジャスミン」である。このカードのおかげで「蕾禍」→「蟲惑魔」、「蟲惑魔」→「蕾禍」に繋げることが可能になる。
「アロマセラフィ-ジャスミン」は植物族2体が素材として必要になるため、蕾禍であれば「蕾禍ノ毬首」と「蕾禍ノ武者髑髏」、蟲惑魔であれば「セラの蟲惑魔」と「ホールティアの蟲惑魔」がそれぞれ該当するためこれらモンスターを素材にリンク召喚を行える。どちらも初動展開で必ず通るルートであり、さらに「アロマセラフィ-ジャスミン」のリンク先には必ずモンスターがいる為、そのモンスターをリリースして任意の「植物族」モンスターをリクルートが出来る。これにより「蕾禍ノ毬首」または植物族「蟲惑魔」を呼び出すことが出来るのだ。その後蕾禍であれば展開開始、蟲惑魔であれば「セラの蟲惑魔」を出しておけば、次ターン以降の妨害を構えることが出来る。それ以外にも「ネコーン」をリクルートすれば「蟲惑の園」をサーチ出来る為、手札次第ではそちらを選ぶのもアリだ。詳細は下部の「展開ルート」を参照。
後はこのデッキは「増殖するG」に圧倒的に弱い為「ドロール&ロックバード」を採用。「増殖するG」のドロー効果を無理矢理止めて展開を行うことも出来、当然相手ターンのサーチ効果の妨害役としても非常に強力だ。他「増殖するG」対策として「三戦の才」の採用や、展開ストップを余儀なくされた時に、「No.41 泥睡魔獣バグースカ」や「S:Pリトルナイト」でお茶を濁すということも可能である。そのまま相手ターンを凌げばバグースカからの「天霆號アーゼウス」での盤面リセットも狙える。これらのカードは「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」の特殊召喚縛りの制約が付いた場合は場に出せないので、展開順は注意。
「無限泡影」は妨害札としてはもちろんのこと、「ホールティアの蟲惑魔」のセットターン発動のコストにも使えるため3枚採用とした。
展開ルート(動画あり)
蟲惑魔初動(トリオン蟲惑魔 or ランカの蟲惑魔 + 通常罠カード1枚)
・「トリオンの蟲惑魔」を通常召喚。②の効果で「ホールティアの蟲惑魔」をサーチ。
・「セラの蟲惑魔」をリンク召喚。「ホールティアの蟲惑魔」をセットして手札の通常罠カードをコストに特殊召喚。
・「セラの蟲惑魔」の②の効果で「蟲惑魔」モンスターをリクルート。この時、墓地に「ホール・落とし穴通常罠カード」があれば「ティオの蟲惑魔」を出して効果を発動。無ければ「トリオンの蟲惑魔」の効果発動。
・「セラの蟲惑魔」の③の効果で「ホール・落とし穴通常罠カード」をセット
・「トリオンの蟲惑魔」と「ホールティアの蟲惑魔」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚
・「アロマセラフィ-ジャスミン」の②の効果でリンク先のモンスターをリリースして「蕾禍ノ毬首」をリクルート
・「蕾禍ノ毬首」の②の効果で「蕾禍ノ矢筈天牛」「蕾禍ノ姫邪眼」をサーチし「蕾禍ノ姫邪眼」を除外。除外に「蕾禍ノ姫邪眼」の②の効果でエンドフェイズ時にドロー効果。
・除外状態の「蕾禍ノ姫邪眼」をデッキに戻して「蕾禍ノ矢筈天牛」を特殊召喚。
・「蕾禍ノ毬首」と「蕾禍ノ矢筈天牛」で「蕾禍ノ武者髑髏」をリンク召喚。「蕾禍ノ矢筈天牛」の②の効果で墓地の「蕾禍ノ毬首」を蘇生。さらに「蕾禍ノ武者髑髏」の①の効果で「蕾禍ノ矢筈天牛」を蘇生。
・「アロマセラフィ-ジャスミン」と「蕾禍ノ毬首」で「蕾禍ノ御拝神主」をリンク召喚。
・「蕾禍ノ御拝神主」の①の効果で墓地の「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」を2体除外して「蕾禍大輪首狩舞」をサーチしてセット。
・「蕾禍ノ御拝神主」と「蕾禍ノ矢筈天牛」で「蕾禍ノ鎖蛇巳」をリンク召喚。
・「蕾禍ノ御拝神主」の②の効果で「蕾禍ノ武者髑髏」をデッキに戻し蘇生
・エンドフェイズ時「蕾禍ノ鎖蛇巳」と「蕾禍ノ御拝神主」が場にいるので2枚ドロー
・相手ターンに墓地の「ホールティアの蟲惑魔」の効果を発動し「セラの蟲惑魔」を蘇生。
妨害数:「蕾禍ノ鎖蛇巳」の手札誘発妨害、「蕾禍大輪首狩舞」の3枚破壊、「ホール・落とし穴通常罠カード」の妨害、「セラの蟲惑魔」の②の効果で「プティカの蟲惑魔」をリクルートし②の効果で除外効果。
⇒計4妨害
※「ランカの蟲惑魔」の場合、「キノの蟲惑魔」を特殊召喚するため「蕾禍ノ鎖蛇巳」が特殊召喚出来なくなる。その時は「蕾禍ノ大王鬼牙」に切り替える。
妨害数はおさえつつ「蕾禍ノ姫邪眼」のドロー効果を使う事でリソースを回復し、次ターン以降も継続して戦えるようになる。展開をさらに伸ばしたい場合は、「蕾禍ノ姫邪眼」の代わりに「蕾禍ノ鎧石竜」をサーチすれば盤面をより強固にすることが可能。
蕾禍初動(蕾禍ノ毬首+「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」モンスター1枚+手札コスト1枚)
・「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」モンスターをコストに「蕾禍ノ毬首」を特殊召喚。②の効果で「蕾禍ノ矢筈天牛」「蕾禍ノ鎧石竜」をサーチし、手札1枚を除外。
・墓地の「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」モンスターを除外して「蕾禍ノ鎧石竜」を特殊召喚。
・除外状態の「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」モンスターをデッキに戻して「蕾禍ノ矢筈天牛」を特殊召喚。
・「蕾禍ノ毬首」と「蕾禍ノ矢筈天牛」で「蕾禍ノ武者髑髏」をリンク召喚。「蕾禍ノ矢筈天牛」の②の効果で墓地の「蕾禍ノ毬首」を蘇生。さらに「蕾禍ノ武者髑髏」の①の効果で「蕾禍ノ矢筈天牛」を蘇生。
・「蕾禍ノ毬首」と「蕾禍ノ武者髑髏」で「アロマセラフィ-ジャスミン」をリンク召喚。
・「アロマセラフィ-ジャスミン」の②の効果でリンク先のモンスターをリリースして「ネコーン」をリクルート。
・「ネコーン」の①の効果で「蟲惑の園」をサーチしそのまま発動。
・「ネコーン」と「蕾禍ノ鎧石竜」で「シトリスの蟲惑魔」をエクシーズ召喚。②の効果で「ランカの蟲惑魔」「トリオンの蟲惑魔」をサーチ。
・「シトリスの蟲惑魔」を素材に「セラの蟲惑魔」をリンク召喚。
・「蟲惑の園」の①の効果で「ランカの蟲惑魔」を通常召喚。①の効果で「トリオンの蟲惑魔」をサーチ。
・「セラの蟲惑魔」の③の効果で「ホールティアの蟲惑魔」をセット。
・「トリオンの蟲惑魔」を通常召喚。①の効果で「ホール・落とし穴通常罠カード」をサーチ。
・「ホールティアの蟲惑魔」を手札の「ホール・落とし穴通常罠カード」をコストに特殊召喚。
・「セラの蟲惑魔」の②の効果で「ティオの蟲惑魔」をリクルート。「ティオの蟲惑魔」の②の効果で墓地の「ホール・落とし穴通常罠カード」をセット。
・「ランカの蟲惑魔」の②の効果でセットした「ホール・落とし穴通常罠カード」を再セットし除外効果をリセット。
・「アロマセラフィ-ジャスミン」と「ホールティアの蟲惑魔」で「蕾禍ノ御拝神主」をリンク召喚。
・「蕾禍ノ御拝神主」の①の効果で墓地の「植物族」「昆虫族」「爬虫類族」を2体除外して「蕾禍大輪首狩舞」をサーチしてセット。
・「蕾禍ノ武者髑髏」の②の効果で「ティオの蟲惑魔」をデッキに戻して墓地から蘇生
・「トリオンの蟲惑魔」と「ランカの蟲惑魔」で「フレシアの蟲惑魔」をエクシーズ召喚。
・「蕾禍ノ御拝神主」と「蕾禍ノ武者髑髏」で「蕾禍ノ大王鬼牙」をリンク召喚。
妨害数:「蕾禍ノ大王鬼牙」の2体破壊効果、「蕾禍大輪首狩舞」の2枚破壊、「ホール・落とし穴通常罠カード」の妨害、「フレシアの蟲惑魔」の妨害、「セラの蟲惑魔」の②の効果で「プティカの蟲惑魔」をリクルートし②の効果で除外効果、墓地の「ホールティアの蟲惑魔」の効果で「トリオンの蟲惑魔」を蘇生して魔法・罠カード破壊
⇒計6妨害
蟲惑魔初動と比較して、最終的な盤面は、耐性面・妨害麺共に強固になったものの、手札消費が激しく、また「蕾禍ノ姫邪眼」によるドロー効果は狙えないため、一長一短。
上記のデッキを使い現在もランクマッチでマスター到達を目指し挑戦中だ。採用するカードは今後調整する可能性はあるが、マスターランクに行った暁には改めてデッキレシピの紹介と、戦ってみた感想を記事にまとめようと思う。
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