2024年10月26日発売予定の新パック「SUPREME DARKNESS(スプリーム・ダークネス)」にて、「暗黒海龍-ドライアグル」「テンプレート・スキッパー」「蝕(エクリプス)の双仔」の収録が発表された。
特にテーマカテゴリに属しているわけではないが、それぞれのカードが先日発売されたデッキビルドパック「クロスオーバー・ブレイカーズ」に収録されているテーマ「ライゼオル」「M∀LICE」「竜華」と相性が良い。従来であればテーマカードは何度か新規カードが追加されるのが通例となっているが、発売から日が浅いため、テーマ外でのカードでの実装となったのだろうか。早速詳細を見ていこう。
暗黒海龍-ドライアグル
レベル10 水属性
海竜族/効果 ATK/2100 DEF/3100
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札に存在し、自分のフィールド・墓地・除外状態のレベル10モンスターが3体以上の場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。
②:このカードが特殊召喚した場合、自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。このカードの攻撃力は500アップする。その後、墓地へ送られたカードがモンスターだった場合、相手に1000ダメージを与える。違った場合、自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送る事ができる。
レベル10の水属性・海竜族モンスターで、自身を特殊召喚する効果と墓地肥やし効果を持ち、レベル・種族、さらに特殊召喚条件から「竜華」と相性が良い。
①の効果は自身を特殊召喚する効果。フィールド・墓地・除外にレベル10モンスターが3体以上いればよいため、「登竜華転生紋」の効果であれば条件を見たしやすい。ただし、初動で①の効果でこのカードをサーチしただけでは、フィールドにレベル10モンスターがいなく、②の効果で特殊召喚した後では、墓地・除外にレベル10モンスターがいなくなる。そのため初動に欲しいカードというよりは、中盤以降の展開を補助できる上振れ札の要素が大きい。
②の効果は特殊召喚時デッキトップを墓地に送り攻撃力のアップ。さらに落としたカードによってバーンダメージか墓地落とし効果となる。「竜華」であれば墓地肥やしは一定のアドバンテージを得られるものの、ランダム要素の強い後半の効果はおまけ程度と思った方がいいだろう。
一番の特徴は「竜華」における特殊召喚のしやすさだろうか。ランク10やリンクモンスターの素材に使う方が良さそうだ。しかし、初動になるわけではなく、展開の素材としての活用が主になると考えると、サポートカードとしては少し力不足感もあり、デッキに採用するかは要検討だろう。
テンプレート・スキッパー
レベル1 闇属性
サイバース族/効果 ATK/ 0 DEF/ 0
このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードはサイバース族Lモンスターのリンク先となる自分フィールドに手札から特殊召喚できる。
②:自分メインフェイズに発動できる。自分の手札・墓地からサイバース族モンスター1体を除外する。このターンにL召喚する場合、このカードはこの効果で除外したモンスターの同名カードとしてL素材にできる。
レベル1の闇属性・サイバース族モンスターで、自身を手札から特殊召喚する効果と手札・墓地のサイバース族を除外する効果を持ち、除外によって発動する効果を持つ「M∀LICE」と相性が良い。
①の効果はサイバース族Lモンスターのリンク先に自身を手札から特殊召喚する効果。サイバース族はリンクモンスター主体が多いため、どの種族でも採用が検討出来る。
②の効果は手札・墓地のサイバース族モンスターを除外する効果。「M∀LICE」モンスターは除外時フィールドに蘇生する共通効果を持っているため、例えばリンク素材として墓地に送られた「M∀LICE」モンスターを対象にすれば、すぐさま蘇生し自身と合わせてリンク値を伸ばすことが可能だ。さらに、この効果を使ったとき除外したモンスターの同盟カードとしてL素材に出来るため、「M∀LICE」リンクモンスターの素材としても使える。ただ、「M∀LICE」のリンクモンスターの素材指定は「「M∀LICE」モンスターを含む~」なので、「M∀LICE」モンスターを蘇生すればこの効果は特に必要は無くなる。シンプルに能動的な除外効果とリンク値を伸ばす効果として活用するのがいいだろう。
リンク値を伸ばす用のカードとして機能しそうだ。しかし、除外を多用するサイバース族のテーマが現状では「M∀LICE」しかなく、カテゴリに含まれないためサーチ手段がなく、現状では初動札にはならずあくまで上振れ用の展開札以上は難しいかもしれない。
蝕(エクリプス)の双仔
ランク4 光属性
戦士族/エクシーズ/効果 ATK/2500 DEF/1200
レベル4モンスター×2
このカードをX召喚する場合、自分フィールドのランク4モンスターをレベル4モンスターとして素材にできる。
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。
②:このカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の他のランク4以下のXモンスター2体を対象として発動できる。その2体の内の1体を特殊召喚し、もう1体をそのモンスターのX素材にする。
ランク4の光属性・戦士族モンスターで、ランク4モンスターを自身の素材に出来る効果外テキスト、モンスターへの2回攻撃と墓地のランク4モンスターを蘇生する効果を持ち、ランク4を展開する「ライゼオル」と相性が良い。
ランク4モンスターを自身の素材とすることが出来る為、X素材が無くなったエクシーズモンスターも無駄なく活用出来る。特に「ライゼオル」はエクシーズモンスターを複数体横に並べるデッキのため、効果を使ったエクシーズモンスターを使って更に展開が行える。
①の効果はモンスターに2回攻撃できる効果。攻撃力は2500のためそこまで高くないが、最低限相手のモンスターを破壊できる。
②の効果は墓地のランク4モンスターを2体対象に取り1体を蘇生し1体を素材にする効果。この効果が非常に強くEXデッキから墓地に落ちた場合でも効果が発動するため、「エクス・ライゼオル」と非常に相性が良い。返しのターンにこのカードを墓地に送ることで、墓地にいる「ライゼオル・デッドネーダー」を蘇生し、このカードの効果と「デッドネーダー」の効果で素材が2つになるため、そのまま戦う事が出来る。もちろん他のランク4モンスターを蘇生しても問題ない為、「ライゼオル」以外のランク4主体のテーマであれば採用の余地がある。
今回の3枚のカードをそれぞれ評価すると、全てテーマ外のカードのためサーチなどには非対応であり、かつ初動にはならない。その為、メインデッキに採用する「暗黒海龍-ドライアグル」「テンプレート・スキッパー」は上振れ札となるので、テーマ内のメインカードを押しのけてまで採用するかどうかは判断すべきポイントだろう。一方で「蝕(エクリプス)の双仔」はEXデッキのカードであるため、無理なく採用出来る点は大きな利点だ。「ライゼオル」はEXデッキに採用したいカード候補が多いという課題はあるものの、カード効果も申し分ないため十分採用の余地はある。
現状の環境でトップテーマである「ライゼオル」と相性の良いカードが、一番効果が強いカードと言えるのも何とも言えないところではあるが、強者の元には強者が集まるという自然の摂理を感じた。
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