【ディオフィールドクロニクル】良くも悪くも尖った作品で無いと埋もれてしまう時代

ゲームレビュー

皆さんは新しくゲームをする時、何をきっかけにゲームをするだろうか。

今まで好きなシリーズの続編だったり、Twitterでバズっていた、広告でたくさん見たなど、いろんな理由があるだろう。友達に勧められたという人もいるかもしれない。

 

それらのゲームに共通して言えることはもちろん「面白い」こと、ではあるがそれだけでは足りない。

例えば「話題性」だ。今まで見たことが無いゲームシステムだったり、とても可愛らしいイラストで描かれていたりと、何かしらの話題に上がらないと、世の中のありとあらゆるコンテンツに埋もれてしまう

 

それを踏まえて、先日8月10日に体験版がリリースされた『ディオフィールドクロニクル』の話をしようと思う。前回のゲームレビュー記事

The DioField Chronicle(ディオフィールド クロニクル)
スクウェア・エニックスが贈る完全新作シミュレーションRPG『The DioField Chronicle』好評発売中!

 

 

『ディオフィールドクロニクル』はどんなゲーム?

『ディオフィールドクロニクル』はリアルタイムで戦局が変化する中、自軍のキャラクターを動かし戦略的に攻略する「リアルタイムタクティカルバトル」と呼ばれるゲームだ。SQUARE ENIXから発売される新作シミュレーションゲームで、2022年9月22日発売予定だ。この記事は体験版を遊んでの感想レポとなる。

 

ゲームシステムを簡単に説明する。各部隊をそれぞれフィールド上で「移動」や「攻撃」を命令して戦いを進めていく。部隊が行動している時も時間は進んでいるので、のんびりしていると敵に囲まれてしまう。常に考えながら最適な選択をする必要がある。

▲部隊を1つずつ命令して敵陣の部隊を倒すのが主な目的

 

 

部隊にはそれぞれクラス(兵科)という特徴があり、防御が得意なクラスもいれば、遠距離攻撃が得意なクラスもいるので、その特徴をよく理解して、部隊を編成し行動を選択していく必要があるのだ。

▲遠隔攻撃が得意なクラスは、支援系のスキルが使える。
▲防御力の高いクラスで敵のヘイトを稼ぐ

パット見た感じは、「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」のようであり、それにシミュレーション要素が加わったと言えば分かりやすいだろうか。

  

また、シミュレーションゲームのため、ゲームを進めると様々な育成要素が追加される。各ステージをクリアすると貰えるお金や経験値、スキルポイントを使って部隊を強化していくことが出来る。

溜まったお金で「ショップ購入」から新しい武器や防具を購入したり、「スキルツリー」で覚えているスキルを強化したり、「アビリティ」で部隊のステータスをアップすることも出来る。

▲各クラスごとにスキルを強化できる
▲APはキャラごとに分かれていて、レベルが上がるとポイントがもらえる

 

 

ゲームとしては優秀だけど「コレ」が欲しかった

といったのが『ディオフィールドクロニクル』の大まかな特徴だ。シミュレーションゲームだとターン毎にマス上のコマを動かしてゲームを進めるケースが多いが(いわゆるマスゲー)、このゲームはリアルタイムでゲームが進んでいくので、より緊迫した戦いをすることが出来る。

 

ただ遊んでみて1つ思ったことが、ゲームの「売り」がちょっと弱いような気がした。体験版だからかもしれないが、遊びの拡張性、オリジナリティ要素がどうしても物足りなく感じてしまったのだ。

 

シミュレーションゲームは数々のキャラクターや装備、スキルを組み合わせて、自分独自の戦い方を選べる事が醍醐味だと個人的には思っている。

『ディオフィールドクロニクル』に関して言うと、クラスが「歩兵」、「騎兵」、「狙撃兵」、「魔術兵」と4種類あるのだが、それらは1組ずつしか出撃出来ないので、どうしても戦略が同じパターンになってしまうのだ。(「歩兵」と「騎兵」が前に出て、「狙撃兵」と「魔術兵」後方からサポートがセオリー)

▲特に序盤は戦闘がワンパターンになりがち

 

ストーリーを進めると使えるキャラクターの数や武器の種類も増えていくので、一概には言えないのだが、どうしてもありきたりな戦略になってしまい、作業感が出てしまう。

救済措置として、進行時間を1.5倍~2倍にするシステムがあるのだが、これがあること自体が戦局がだれていることを表すことに他ならない。せっかくの「リアルタイムタクティカルバトル」の良さを殺してしまっているように感じてしまったのだ。

▲命令をしたら基本は見ているだけなので、待ちの時間が多い

 

「スキルツリー」や「アビリティ」もいわゆるシミュレーションゲームにはよくある要素なので、やはり何かしらこのゲームの「売り」が欲しいと思った。その売りも出来ればもっと「尖った」方向に振り切ってほしい。もしかしたらその売りは万人受けする物ではないかもしれないが、人の目に触れるためのきっかけが無いと、せっかくの良いゲームが埋もれてしまうかもしれない。

このゲームのココが面白い!ココが目玉だ!という謳い文句が冒頭話した「話題性」に繋がっていくと思う。

 

 

体験版に求める「期待値」

『ディオフィールドクロニクル』は良くも悪くもシミュレーションゲームとして非常に優秀なゲームではあると思う。だからこそ他のゲームと差別するための「売り」がもう少し欲しかった、というのが個人的な感想だ。

 

とは言え先ほど話した通り、体験版しかやっていないのとで、これから先ストーリーが進めば戦略はより複雑化していくだろうし、今話した内容は杞憂に過ぎないかもしれない。

実際ゲームシステム以外の要素しても、ジオラマ調の綺麗なグラフィックや、現実の中世を模したドロドロした貴族間争いを表現したストーリーなど他にも見どころはある。

▲ストーリーのグラフィックは美麗で見ごたえがある
▲フィールドマップもジオラマ調に描かれている

 

気になった人は、PS4、PS5、Switch、Xbox、Steamの体験版を遊んでみてほしい。

体験版 | The DioField Chronicle(ディオフィールド クロニクル)
『ディオフィールド クロニクル』無料体験版 2022年8月10日(水)0:00 配信開始!

 

ただ、やはり体験版をプレイして本編を買うかどうか判断する人は多いと思うので、何かしら本編に対する「期待」を持たせるような見せ方は望みたいところだ。

商品名:The DioField Chronicle(ディオフィールド クロニクル)
リリース日: 2022年9月22日
対応ハード:PS4、PS5、Switch、Xbox、Steam
価格:7,678円(税込)
ジャンル:シミュレーションロールプレイングゲーム
CERO:C(15歳以上対象)
開発元:スクウェア・エニックス / ランカース

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