【遊戯王OCG】「原石メタル化レッドアイズ」デッキレシピ及び戦術を解説

遊戯王OCG

2024年10月1日に改定されるリミットレギュレーションで、遂に「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」が制限解除され大いに話題になった。かつて環境で猛威を振るっていた「ドラグーン」が使えるようになり感慨深いものがあるが、せっかくなので「ドラグーン」を組み込んだデッキを今回作ってみた。

 

元々「ドラグーン」は「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」と「真紅眼融合」による出張採用がメインの使い方であり、「アナコンダ」が禁止カードの今、発動時セットを除く一切の召喚が出来るなくなるという制約が重い「真紅眼融合」を使っての特殊召喚はかなり難しい。

巷では

・「烙印融合」による「烙印竜アルビオン」経由での融合召喚
・「破壊竜ガンドラG」と「黒き魔術師-ブラック・マジシャン」で「黒魔術の秘儀」からの融合召喚
・「騎士皇プリメラ・プリムス」と「表裏一体」で脱法召喚

など、様々な召喚方法が模索されているが、せっかくなら「レッドアイズ」を使った正規召喚を狙いたいところ。

そこで今回は「レッドアイズ」を主力としつつ、「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」が活躍できる、かつ「レッドアイズ」と相性の良いカードを複数採用したデッキを組んでみた。

 

題して、「原石メタル化レッドアイズ」デッキである。

 

デッキレシピ

「レッドアイズ」デッキでは通常モンスターカードを使用するため、通常モンスターを使って戦う「原石」を採用した。「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」で必須となる「ブラック・マジシャン」も、「原石」であれば無駄なく活用が出来る。また「メタル化」でも新たな「レッドアイズ」カードが登場したため合わせて採用。環境デッキにありがちな、先行制圧盤面や後攻捲り性能が高いわけではないが、それぞれのテーマ同士にシナジーがあるため思っていた以上に戦えたというのが所感だ。下に各カードの紹介と採用理由をまとめているので、組んでみたい人はぜひ参考にしてもらいたい。「原石」も「メタル化」も新規テーマのため、今後更なる強化が見込めるのも魅力の1つだ。

 

採用カード

レッドアイズ

まずは無くてはならないテーマカード「真紅眼の黒竜」だが、いくら「原石」がいるとは言え複数採用は事故になりがちなため1枚採用。代わりにデュアルモンスターである「真紅眼の黒炎竜」を採用した。デュアルモンスターは、フィールド・墓地では通常モンスター扱いとなるため、各種レッドアイズサポートや「原石」にも活用できる。ただし、デッキ内では効果モンスター扱いのため、なるべく早いタイミングで墓地に落としておきたい。効果モンスターになった場合は、戦闘時に2400のバーンダメージを与えるため、ダイレクトアタックも決められれば一気に4800のダメージを与えられる。

 

「レッドアイズ」魔法・罠カードである「鎖付き真紅眼牙」は相手モンスターを装備カードとして奪う効果を持っている。モンスター効果に耐性を持っていたり、墓地に落とすと厄介なモンスターを装備カードとして奪う事が出来るため使い勝手が良い。
真紅眼の鎧旋」は各種召喚素材を蘇生したり、相手ターンに蘇生して「原石竜インペリアル・ドラゴン」のリリース素材に使うといったことも可能だ。

 

後、忘れてはいけないのが「真紅眼融合」だ。発動後、セットを除く一切の召喚が出来なくなるこのカードは、正直初手で使う事は避けたいが、「原石」や「メタル化」は相手ターンでの展開が可能なため、手札次第ではそういった展開を狙うのもアリだ。ただし「灰流うらら」には気を付けよう(うららは効果を無効にするカードのため、「真紅眼融合」は発動されたことになり、融合モンスターも出せず他のモンスターも出せないという、踏んだり蹴ったりになる)

 

メタル化

レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」はレベル5以上のドラゴン族をリリースして特殊召喚するため、「レッドアイズ」であればどんなカードでも素材となる。また「レッドアイズ」モンスターなので、「真紅眼の鎧旋」や「鎖付き真紅眼牙」のサポート対象にもなっている点もメリットになる。今回は不採用としたが「レッドアイズ・スピリッツ」であれば、正規召喚後蘇生することも可能だ。
手札に「黒鋼竜」があれば「レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」→「メタル化・強化反射装甲」と続くため、1枚で準備が整う。「迫りくる機械」があれば「レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」が除去されても再び場に出すことが出来るので、デッキに余裕があれば採用も検討したい。

 

原石

「原石」は通常モンスターを利用して展開や妨害・除去を行うテーマであり、「原石竜インペリアル・ドラゴン」をはじめその効果はどれも強力。ただし通常モンスターを採用する必要があるため、手札事故を起こさないようデッキのバランスはしっかり考える必要がある。

原石の皇脈」は「原石」カード唯一のサーチ効果を持っているため、3枚必須。その他の「原石」カード「原石の鳴獰」「原石の穿光」「原石の号咆」は単独でそれぞれが展開・妨害効果を備えているため、1枚ずつ採用している。

・「原石の鳴獰」…速攻魔法 守備表示でデッキリクルート/自分フィールド・墓地の通常モンスターの攻撃力以下の通常召喚した相手モンスターを除外
・「原石の穿光」…速攻魔法 相手の表側表示カードを無効にして除外/自分メインフェイズに墓地から再セット
・「原石の号咆」…通常罠 通常モンスター及び「原石」モンスターの戦闘ダメージ0・通常モンスターをデッキまたは墓地から特殊召喚/自分フィールド・墓地の通常モンスターの攻撃力以上の相手モンスターを奪う

通常モンスターは「真紅眼の黒竜」「ブラック・マジシャン」のほかに「ガード・オブ・フレムベル」も採用している。レベル1・チューナーのためリンク1モンスターの素材や、レベル7モンスターと合わせて「ヴァレルロード・S・ドラゴン」のシンクロ召喚も狙える。さらに炎属性モンスターのため、「原石竜インペリアル・ドラゴン」の効果を使い、「スネークアイ」「R-ACE」「天盃竜」の対策カードとしても機能する。

 

その他

ブラック・マジシャン」のサポートカードとして「マジシャンズ・ソウルズ」を採用。召喚権を使わずに自身を特殊召喚してのリンク1召喚や、魔法・罠カードを墓地に送ってのドロー効果、「ブラック・マジシャン」の蘇生など使い道は様々。引き込みやすくするため「イリュージョン・オブ・カオス」も採用している。

 

テーマ外でシナジーのあるカードとして、「玲瓏竜クンツァイド」を採用している。レベル7以上の通常モンスターを墓地に落としながらの特殊召喚、または自身を除外しての通常モンスターの蘇生が可能だ。自身はレベル8のためエクシーズ素材には使えないが、各種リンクモンスターの素材に使ってもよく、また以前のブログでも紹介したが、「竜の霊廟」と相性が良い。このカードで「真紅眼の黒炎竜」を墓地に送り、追加効果で「玲瓏竜クンツァイド」を墓地に送る。そして墓地の「玲瓏竜クンツァイド」を除外して「真紅眼の黒炎竜」を蘇生すれば、召喚権を使わずにレベル7モンスターを出すことが可能だ。盤面が空いていれば再召喚してバーンダメージを狙ってもいいだろう。

 

EXデッキ枠では「青き眼の精霊」を採用。「真紅眼の黒竜」を素材に自身をリンク召喚した場合、①「真紅眼の黒竜」→②「青き眼の精霊」とチェーンを組んだ場合、「真紅眼の黒竜」のサーチ効果を「灰流うらら」で無効できなくなりるので、安全にサーチ効果を使う事が出来る。

後は、「プロキシー・F・マジシャン」を採用している。「レッドアイズ」や「原石」の採用によってフィールドに「ブラック・マジシャン」とドラゴン族モンスターを並べることはそこまで難しくは無いため、「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」の融合召喚が狙える。とは言えモンスター4体を並べることは少しハードルが高いため、ロマン枠くらいの扱いでいよう。

 

戦法

このデッキはカードを複数使って先行盤面を構築するというテーマではないため、初動1枚からの展開ルートがあまりない。なので手札に応じて臨機応変に戦う体制を築いていくことになる。

主な妨害手段としては、

・「真紅眼の鋼炎竜」によるバーン効果
・「鎖付き真紅眼牙」による相手モンスターの装備化
・「レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」による無効効果
・「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」による無効効果
・「原石竜インペリアル・ドラゴン」による無効及び除外効果
・各種「原石」カードによる妨害
・「天球の聖刻印」によるバウンス効果
・「ヴァレルロード・S・ドラゴン」による無効効果
・「S:Pリトルナイト」による除去
・汎用誘発カード

があるため、どの妨害を構える事が出来るかよく考えた上で戦法を決めよう。

 

一応参考までに「黒鋼竜」1枚初動からの展開ルートを記載しておく

初動:黒鋼竜」1枚

・「黒鋼竜」通常召喚。
・「青き眼の精霊」をリンク召喚。「青き眼の精霊」の①の効果で「光の霊堂」をサーチ。「黒鋼竜」の②の効果で「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」をサーチ。
・「青き眼の精霊」を除外して「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」を特殊召喚。
・「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」の②の効果で「黒鋼竜」を蘇生。
・「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」と「黒鋼竜」で「天球の聖刻印」をリンク召喚。
黒鋼竜」の②の効果で「レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」をサーチ。
・手札の「レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」の①の効果で「メタル化・強化反射装甲」をセットして自身をデッキに戻す。
相手ターン
・「天球の聖刻印」の①の効果で相手モンスターをバウンス。②の効果で「真紅眼の黒炎竜」をリクルート。
・「メタル化・強化反射装甲」の①の効果で「真紅眼の黒炎竜」をリリースして「レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」を特殊召喚。

妨害
・「天球の聖刻印」のバウンス効果。
・「レッドアイズ・ブラックフルメタルドラゴン」の万能無効効果

 

デッキの強み・弱み

展開系のデッキではないため、「増殖するG」や「マルチャミー」シリーズなど特殊召喚に誘発するドロー系効果には強く、それらのカードが発動されたとしても、途中で展開を止めて最低限の妨害を構える事が出来るのは一定の強みがある。また、モンスター効果以外の妨害手段が豊富なため、モンスター効果に耐性が多いデッキに対しても対抗することが出来る。特に「原石」シリーズはサーチ手段が乏しいものの、その効果はかなり強力である点も優秀だ。

一方で全体的に妨害数や捲り手段が少なめな点、妨害数が安定していなくアドリブが求められる点、初動がサーチ手段が乏しく手札誘発カードを採用する余裕が無い点、「ドロール&ロックバード」などのサーチ妨害に弱い点、などデッキ全体の安定性に欠けるといった弱みがある。また通常モンスターや上級モンスターを複数採用するため、手札事故が起きやすい点も注意だ。

 

今後について

現状でもある程度戦えるまでの完成度はあるが、デッキ全体としてはもう少しサーチ手段や展開補助をするカードが欲しい点は否めない。しかし、「原石」と「メタル化」は7月の拡張パックで登場したばかりのテーマであり、今後追加カードによる強化は十分に考えらえる。実際に「原石」は大会での入賞結果も上がっているほどなので、今後の展開次第では一気に環境入りすることも夢ではない。

そして「レッドアイズ」の強化である。「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」が制限緩和されたが、この勢いで「レッドアイズ」のテーマ全体の強化にも踏み込んでほしい所だ。先日「ブルーアイズ」が環境入りするほどの大幅強化を受けたばかりなので、ぜひ「レッドアイズ」もその波に乗ってほしい。
特に「真紅眼融合」のテコ入れには期待したいところ。今の状況だと制約があまりにも重いため、例えば墓地に落ちた「真紅眼融合」の効果をコピーする「レッドアイズ」専用カードみたいなものが出てくれば、テーマの強化にも繋がり、「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」も存分に活躍できそうではあるが、いかがだろうかKONAMIさん。

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